猫を飼いたくて保護猫の里親のトライアルを始めたのですが、予定よりずっと早く、トライアル期間が終わる前に飼うことを断念することになりました。
わずか11日。
一番の理由は、わたしが家族の反対を押し切って飼い始めたこと。これが最初から最後まで重くのしかかりました。
具体的にどういうことなのか、猫を飼おうと思ったきっかけから順を追ってお伝えしていきますので、猫を飼おうか迷っている人はぜひ読んでみてください。
とっても長いので目次で興味のあるところだけ読んでくださいね!
猫を飼うことに対する家族の反対
猫を飼いたいとは昔から思っていました。
でもちゃんと面倒見られるか不安でしたし、病気もするかもしれないし、死んでしまったら悲しいだろうし、やっぱりお金もかかるだろうということでずっとあきらめていたのです。住んでいたのがマンションということもありました。
でもこの本を読んで気持ちが一気に傾いたのです。
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もう、いちころでした。
これはぜったい猫を飼うしかない。
と思いました。
でも家族の反応は芳しいものではありませんでした。妻も、子供たちも。
「は?何言ってんの?」
「世話できんの?」
「誰が世話すんの?わたしはしないよ。ムリだから、そんなの。」
芳しいものではないというよりもみなが反対といったほうがいいでしょう。
でもそれはある程度予想できたことです。わたしは言いました。
「世話は自分でやるから大丈夫」
もちろん、わたしとてそんなことが100%できると思っていたわけではありません。
会社勤めの身ですから夜が遅くなることもあれば、朝が早いこともあります。食事を用意するにしても、自分ひとりではやりきれないでしょう。
それでもやると言ったのには、実際に猫を飼いだしたら皆かわいいと思うようになって世話をしてくれるかもしれないという淡い期待があったからです。
そういう話はありますよね?反対していた人が最後は一番かわいがって世話をするようになった、ということが。
ですからわたしも同じことを信じたのです。
実際に猫を前にしたら必ずそういう気持ちになってくれる、全員でなくても、家族のうちの誰かがそういう気持ちになって面倒を見てくれると信じていたし、信じたいと思ったのです。
<世話は自分でやるから大丈夫。>
当時はわたしと家族の会話が非常に少なかったこともあり、事前にしっかりと話をすることもせず、わたしはそのひとことで家族から了承を取りつけた気になって次の行動に移ったのです。
保護猫の里親募集サイトの利用
ペットショップで買おうという気はなく、最初から保護猫を譲渡してくれる人から譲り受けようと思っていました。
その際に利用したのはこちらのサイトです。
「ペットのおうち」は猫に限らずペット全般、「ネコジルシ」は猫専門のコミュニティです。
猫の里親になるための手順
里親になるための手順、方法はどちらもほぼ同じです。
- 気に入った猫に応募
- 保護主さんと掲示板、メッセージボックスでやりとり
- 条件が合えば保護主さんの家で猫とお見合い
- 話がまとまり、自宅の準備が整ったらトライアル開始
- トライアル期間に問題がなければ正式譲渡
ここではわたしの場合を例にとってもう少しくわしく説明します。
猫の里親になるための条件
応募する際、条件がかなり細かく設定されているのでよく読むことが必要です。
- ペット飼育可の住居で完全室内飼いをすること
- 脱走対策を十分にとっていること
- 年に1度、健康診断を兼ねたワクチン接種を行うこと
- 家族全員が猫の飼育に賛成であること
- 60歳以上の方、単身の男性は不可
このあたりはだいたいどこも共通の項目です。
ほかにも、「小さな子供がいる家」や「家族全員が留守になる時間が長い家」はダメという猫もあるのでとにかく最初にじっくりと読んでみてください。
さらに「譲渡費用」もあります。これは保護主さんが猫を保護してからワクチンや去勢・避妊手術を受けさせていた場合の費用であることが多いです。金額は保護主さんによってまちまちなのでよく確認しておいたほうがいいでしょう。
これらをクリアできれば申し込みに移りますが、その際にいくつかの質問に答える必要があります。
- ペットの飼育経験
- 住宅環境
- 家族構成と年齢層
- 先住ペットの有無とその年齢・性格
- お留守番になる平均時間
- 掲載者による自宅訪問の可否
- 里親希望動機と終生愛情をもって育てる覚悟を伝える
- 年齢、性別
- 居住地域
- 住宅環境
- 先住ペットの有無
- 家族構成
- 応募のメッセージ
あと、自宅はほぼ間違いなく訪問されます。猫を届けてもらうことになりますので。
そしてトライアルを始めたら日々の報告をしてくださいという保護主さんも多いです。なので保護猫の里親になる場合は保護主さんとの密な連絡は避けられません。
これらのことが負担に感じられるようなら、保護猫の里親になることはあきらめたほうがいいでしょう。
猫の保護主さんとのやりとり
応募をすると保護主さんからの返信があります。
その際、注意すべきなのは「即レス」を期待しないこと。
サイト内のメッセージボックスを使ってのやりとりなので保護主さんもすぐ気がつくわけではありません。LINEやメールとは違います。
とか言いつつ、わたしもせっかちなので、「ネコジルシ」で申し込みをして、丸一日返事がなかったとき、これは書類選考に落ちたかな?と思い別の猫に申し込みをしました。
そうしたら直後に最初の人から返事が来て慌てたということがあります。
だから気長に待ちましょう。
ここでは申し込みの際の質問に保護主さんが答えてくれたり、お互いの考えを伝えたりしたあと、お見合いの日程調整を行います。
保護猫とのお見合いは家族総出で?
実は里親になるための活動で最初に頭を悩ませたのがこの点でした。
ほとんどの保護主さんがお見合いには家族といっしょに来てほしいと言います。全員が無理でもそのうちの誰かを——やはり夫婦でというのが一番ですが——連れていくことを求められます。
これは特にわたしが男だったからというのが理由のひとつかもしれません。男性の一人住まいは不可となっていることが多いため、いくら口頭で家族がいると言っても、実際に会わなければ、譲渡する方としては不安が残るのでしょう。
それにくわえ、家族が本当に猫を飼うことに賛成なのかを知りたいということも大きいと思います。その点は理解できました。
・・・が、わたしの場合、家族を連れていくというのは大変難しい問題でした。
正直言ってみんなそんなに賛成しているわけじゃないし、それ以前にだれも父親のわたしと出かけようなんて家族は(この当時は)いなかったからです。
しょうがないので保護主さんには家族との日程がどうしても合わないのでとりあえず今回だけはわたしひとりで行かせてくださいと頼み、了承をもらいました。
ただ、その後も保護主さんからは次はぜひ奥様もご一緒に来てくださいと言われましたね。
お見合いのときにどうしても家族を連れていくことができなければ、トライアルの引き渡しのときは必ず家族といっしょに迎えることが要求されます。どこかのタイミングで家族と会うことが必要なのです。
保護猫とのお見合いにお土産は必要?
これは本筋とは違う話なのですが・・・
お見合いに行くときにはたと迷うのが「手ぶらで行っていいの?」こういうときって何か持っていったほうがいいのかな?
結局どうしたかというと、一人のときは手ぶらで、妻と二人のときは3,000円程度のお菓子を持っていきました。結果的には正解でした。先方の方もおみやげを用意してくれてましたから。
なのでこれは訪問するときの状況によります。
もしあなたが一人で訪問して保護主さんも一人であることが予想されるのなら特に手土産は不要でしょう。
おそらく家についたらすぐに猫のいる部屋に案内されて猫を前に話をすることになります。
わたしも一人のときは2件ともそうでした。おみやげがなくてバツの悪い思いをしたということはなかったですね。
3件目の妻と伺った家では保護主さん側も家族全員がいらっしゃって、お部屋でお茶も出してもらったので、手ぶらだったらちょっと気まずかったかもしれません。
そういう状況が予想されるなら大げさなものじゃなくていいので何かを用意したほうがいいでしょうね。
保護猫とのお見合いのようす
実際に保護主さんの家に着いたらどんな形で猫と出会うのかというとわたしの場合は以下のようでした。
お目当ての猫はまだ人馴れしていないということでずっとケージの中。外から眺めるだけで終わりました。 部屋にケージがいくつも並び、他にもたくさんの猫がいました。
保護主さんのご友人も同席。
2匹とお見合い。 2匹とも最初はケージに入っていましたが話の途中で出してくれました。ただ、ケージを出たとたん1匹はこたつの下に隠れてしまい、もう1匹はキャットタワーの最上階に行ってしまったため、近くでじっくり見ることはできませんでした。
猫たちは自由な生活をしていて、お目当ての猫もすぐ近くで見ることができました。写真や動画も撮らせてもらったうえ、ねこじゃらしで遊んであげることもできたので猫のようすがとてもよくわかりました。
どの人にも共通するのは皆、猫のことを心から大事にしているんだなということ。わたしが会った方はみないい人ばかりでした。
猫の里親のトライアルへ
お見合いが成立したら次はいよいよ自宅でのトライアルになります。
準備については、家の中をどのような状況にしておけばいいのかを保護主さんに確認しておきましょう。
でないと、いざ当日になって猫を連れてきてもらったのに、柵などの脱走対策が十分でないからという理由でトライアルが延期されてしまいかねません。
そうならないためにも保護主さんとしっかりと話をしておきましょう。
猫を2匹飼うことに対する家族の猛反対
このころのわたしはもう暴走機関車のようになっていました。
とにかく猫、猫、猫。
幸せになるには猫しかない、と頭の中が猫だらけになっていたのです。結果的にそれが家族との溝をさらに深めることになってしまいました。
猫を飼うのは1匹も2匹もいっしょ?
保護猫の里親活動をする中で分かったのですが、
2匹いっしょにもらってくださいという保護主さんは多いです。
わたしも最初は1匹だけのつもりでいました。今まで一度もペットを飼ったことがないのですから当然です。
ですが里親募集のサイトには、トップの写真には1匹だけが写っている猫でも、よくよく読んでみると、兄弟姉妹がいるのでいっしょにもらってくれるとうれしいですと書かれていることも多いのです。
わたしが気に入った猫もそうでした。
いや、でもムリだろ、2匹は・・・
なのでとりあえず、申し込みの段階で、「2匹は難しいので1匹だけで考えています、それでもよろしいですか?」という旨を伝えました。このときは保護主さんも了承してくれました。
でもね、伺うとね、
「2匹どうですか?」
という話にだんだんなっていくんですよね。
たしかに保護主さんの話ももっともなんです。
- この子たちは生まれたときから兄弟いっしょに過ごしている
- 1匹にするとさびしがるし、体調も崩すかもしれない
- 2匹いれば留守番させても平気だし運動不足にもならない
- 2匹いれば甘噛みなどの力の入れ加減も覚えられる
- 2匹いればどちらかが病気になりかけた場合、状態を比較できるので早期に気がつきやすい
聞いているとウンウン、たしかにそうだよなと思わされます。
そして必ず言われるのがこれ。
「1匹も2匹もいっしょです」
保護主さんのほとんどが何匹も猫を飼っていますから、そういう人たちから何度もそう言われるうちに自分自身も思うようになってしまうんですね。
1匹も2匹もいっしょだ―――
これはある意味では正しくて、ある意味ではぜんぜんそうではないということに後になってわたしは気づくことになります。
2匹飼うと言って家族から総スカン
2件目のお見合いでわたしは、「この猫にしよう!(2匹)」とほぼ心を決めていました。
兄弟ではないのですが、小さいころからずっといっしょに育っている生後約6ヶ月のオスとメス。
3日後ならわが家に連れて来られると保護主さんに言われ、わたしは有頂天になりました。
で、とりあえず家族には今度の土曜日に猫が来るよとLINEで2匹の写真を送ったのです。
これが元で家族から総スカンを食うことになるとはこのときは思いもしませんでした。
たしかに2匹飼うとは言っていなかったけど、1匹から2匹に変わったところでそんなに問題はないだろうとたかをくくっていたのです。
ただでさえ積極的な賛成を得ていないのに、それにくわえ一方的に2匹飼うと伝えたことで家族のわたしに対する信用はいよいよ木っ端みじんになりました。
そしてこの2匹問題はあとあと大きな問題になっていったのです。
受験が終わるまでは猫をリビングに入れない
問題はまだありました。
実は中学生の息子が来春受験を控えていました。いわゆる受験生です。
ただ、ふだんもスマホでYouTubeを見たり、ゲームをしたりしていることもあり、猫を飼ったところで本人にはそれほど影響はないだろうと思っていました。
事実、息子も、わたしが猫を飼うと言ったときそんなに強くは反対しませんでした。
そんな息子がここにきて言い出したのです。
「受験が終わるまでは猫をリビングに入れないでほしい」
リビングに置いてある教科書や参考書を猫に踏み荒らされたくないと言い出したのです、ここにきて。
マジか・・・と思いました。
わが家はごく普通の3LDKのマンションです。南側と北側に2部屋ずつ、その間にキッチンや風呂、トイレというごく一般的な作りです。
ケージも本来ならば南側のリビングに置きたかったのですが、世話をわたしがすることになっていたので、猫には申し訳ないけれどケージは北側の洋室①に置くつもりでいました。
わたしが1人で眠っている部屋です。寒くて暗い・・・
でもたまに明るいリビングに行かせてあげればそれでもいいかと思っていたところに息子のリビング無理宣言。
ということは受験が終わる2月半ばまでの3ヶ月間は、猫は北側の部屋のみで過ごさなければならないことになります。
・・・常識的に考えればこの時点ですでに破綻してますよね?猫を飼うことが。
でもわたしは分かりませんでした。分かろうとしなかったのかもしれません。
「分かった、じゃあ受験が終わるまではリビングには入れさせない」
という無茶な約束までしてしまったのです。
保護主さんからのトライアルのキャンセル
破綻していることを分かろうとしなかったわたしの代わりに保護主さんがそのことに気づきました。
猫を飼うのは息子さんの受験が終わってからにしたほうがいいです。
猫が家族である前に、息子さんも大事な家族です。ですからその息子さんの受験が終わって環境が整ってから、そのときまだ猫を飼いたいと思っていたらまた活動すればいいと思います。
しごくもっともな話です。保護主さんは間違ったことはひとつも言っていません。猫にも人にもこれが最善の方法ですよね?
でも、わたしはこの正しい意見に従えませんでした。
そんなに待てない。あと3ヶ月も待てない。
それより1日でも早く猫を飼いたい。
それが今の生活を変える唯一の方法だと思っていたわたしは息子の受験まで待つことができなかったのです。
父親失格ですね。
わたしは、受験が終わるまで待ったほうがいいという保護主さんから譲ってもらうことをあきらめ、次の保護主さんを探しました。
3度目の保護猫とのお見合い
3件目の保護主さんには「1匹で考えています」ということをはっきり伝えました。
というのも家族から、
「誰にも相談もなく、勝手に2匹にするなんて信じられない」
「1匹ならまだしも2匹は絶対反対」
「とにかく私は世話しない」
という集中砲火を浴びたことでようやくわたしも自分の非に気づき、次は1匹で活動しようと決めたわけです。
この3件目の方は、お見合いには必ず家族の人といっしょに来てくださいということだったので、妻に頭を下げまくり、なんとか2人でお見合いに行くことができました。
そして猫と対面。そうしたら、
かわいいの、なんの。
わたし自身は『ネコジルシ』の生後6ヶ月のメスの子に惹かれて申し込んだのですけど、同じ写真に写っていたオスの子も実際に会ってみるとこれがまたかわいい。オスならではの活発な動きがとても面白かった。
わたしたちが部屋に入っても逃げることなく、まわりを歩いてみたり、ねこじゃらしで遊んでくれたりと、子猫の魅力満開で接してくれたのです。
で、2匹とも小さいころからいっしょに育ってきただけあって仲良し。
保護主さんからも、男の子はともかく女の子の方はすごくさびしがりやなので、なんとか2匹いっしょにもらってくれないかということを再三言われました。
この時点でわたしの心は2匹に決まっていました。が、さすがにすぐにそれを口に出すわけにはいきません。子どもとの約束もあります。
なのでいったん回答を保留しつつ、でも内心は強く2匹飼いに向かって前進しながら保護主さんの家を後にしたのです。
トライアル期間で1匹か2匹か決めるということ
妻は実際に猫と会い、保護主さん夫婦のお話を聞いたことで、飼うことに関しては以前ほど否定的ではなくなりました。
2匹にするかどうかはわたしたちだけでは決められないから子供たちの意見も聞きましょうというのが妻の考えでした。
家に帰って子供たちに何と言って説得するか。いろいろ考えてみましたが、やはり方法はひとつしかありませんでした。
これしかありませんでした。
わたしは子供たちにそのことを伝えました。子供はうさんくさげにわたしの話を聞き、どうせ勢いで2匹に持っていくんじゃないの?みたいなことを言ってきました。
これはこれでショックでしたね。。。いかに信用がないか。
そんなことは絶対にしないとわたしは答え、なんとか2匹でトライアルを迎えることに了承を取りつけたのです。
もちろんウソじゃありません。トライアルでもし家族がやっぱり2匹は無理だという結論になればどちらか1匹にするつもりでした。
そして保護主さんに2匹でトライアルにのぞむことを伝えました。1週間後に子猫2匹を連れて来てくれることになったのです。
わたしは胸をなでおろしました。ここまで長かったですが、なんとか2匹でのトライアルまでこぎつけることができました。
あとはやるべきことをやるだけです。目的がはっきりしたのでわたしは具体的な行動を開始しました。
里親のトライアルの準備
トライアルといってもやることは普通に飼うことと変わらないわけですから、それ相応の準備が必要です。
猫の脱走防止柵
どの保護主さんもこの点をすごく強調されるので柵などの対策は必須でした。
ネットで調べると、100円ショップを利用すれば1万円以下で柵を作ることが可能と載っていたので近所の100円ショップでワイヤーネットを購入。
まずはケージを置く部屋の窓枠にとりつけました。それが上の写真です。
あと絶対に必要なのが玄関のドア前ですが、玄関は人が見るところでもありますから、できればそれなりに見栄えのいいものをつけたいですね。
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猫カフェに行く
猫カフェへ行ったのはひとつには猫と触れ合いたいというのが理由でしたが、もうひとつには猫アレルギーでないかを確認するためでした。
というのもわたしは立派なアレルギー体質なのです。
30年来の花粉症にくわえ、子供のころは「そばアレルギー」もありました。
なので猫アレルギーも否定できません。
その手っ取り早い確認法として猫カフェに行ったわけです。
住んでいる場所から行けるところということで、横浜にある3件の猫カフェに行きました。その中でもよかったのはここです。
これより前に行った2件の猫カフェでは一元の客であるわたしに猫はほとんど近づいてこず、手持ち無沙汰になってすぐに帰ってしまいました。
が、ねこっ茶では猫が競って膝に乗ってくれようとするのです。驚きました。
こんな猫カフェほかにありません。横浜近辺で猫と触れ合いたい人はぜひ行ってみてください。
ただし初めて行く場合は予約が必要です。平日は2時からなのでご注意を。
お店に着くと最初スタッフの人(人スタッフ)から長い説明があります。ルールとか決まりごとを細かく教えてもらいます。
そして人スタッフからの説明が終わると次は猫スタッフを交えての説明になります。猫スタッフは早くも膝に乗ってきます。
とちゅうで質問されたりもするので(もちろん質問は人スタッフからです)しっかり聞いてちゃんと自分の頭で考えないといけません。
これが終わればあとは自由です。わたしが行ったときは他にお客さんがいなかったのでスタッフの人と説明の延長のようにずっと話をしていました。
そのとき、こんなことを聞いてみたんです。
「ペットを飼うの初めてなんですが、2匹はやっぱり大変ですか?」
そうするとスタッフの人は少し考えた後、こう答えました。
「2匹だとすべてが2倍になります」
このときは、そうですよね~、で終わったのですが、これがいかに的を得た答えであるか、あとになって自分自身が強く実感することになります。
猫アレルギーの血液検査
猫カフェに行っても平気でしたし、保護主さんの家で猫と会っても平気でしたから、自分には猫アレルギーはなかったんだと思いました。
ところがです。
妻と出かけた3件目のお見合いから家に帰ってくると、右腕の手首とひじの間が赤くなっていることに気づきました。しかも赤いだけでなくかゆいのです。
よく見たらぷつぷつのようなものができていて、一見、じんましんのようにも見えました。
焦りましたね、このときは。
この期に及んで、実は自分が猫アレルギーだったなんて笑い話にもなりません。保護主さんにも説明のしようがありません。
でも現実に赤くなっているし、かゆい。
これは放っておけないと思ったわたしは翌日すぐに病院のアレルギー科に行き、そこで血液検査を受けました。
結果が出るのに5日ほどかかるとのこと。
そこからの5日間はまさに祈るような気持ちでした。これで陽性だったらこれまでの苦労が水の泡です。さすがにアレルギーをおしてまで飼う勇気はなかったですから。
そして5日後の診察室。先生は開口一番に言いました。
「特に出てないですね~」
ほんとですか?と差しだされた結果をのぞきこむとそこにはたしかに「―(マイナス)」と書かれていました。
よかったあ~
ホッとして、身体から力が抜けるようでした。
猫のトライアルを始めるわずか2日前のことでした。
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ねこグッズのおすすめ品を購入
お見合いが成立したあと大急ぎで必要なものを買い集めました。
トライアル開始まで時間がなかったので最低限必要なものに限ってですが、選ぶのは楽しかったですね。
これについては後ほど使用感とあわせて紹介していきます。
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猫の里親のトライアル開始
いよいよ待ちに待ったトライアルです。ですが・・・
不安なトライアル前夜
猫ちゃんが来る前日の夜は、うれしいという思いもありましたがそれ以上に、
自分はひょっとしたらとんでもないことを始めようとしているんじゃないだろうか?
という不安もありました。
だってネットで調べてみるとたくさん出ているんですよ。
- うるさくて夜眠れない
- うんちやおしっこをあちこちにしてしまう
- 甘噛みができずに生傷が絶えない
- ペットフードを食べない
- ぜんぜんなついてくれない
とにかくもう飼いたくない、手放したいという話もたくさんあって、もし自分がそう思うようになってしまったらどうしようと考えるとだんだん不安になってきてしまったのです。
でも今さらどうしようもありません。泣いても笑っても明日、猫はやってくるのです。これは一種のマリッジブルーのようなものだと自分を納得させその日は眠りにつきました。
2匹の猫がやってきた!
ついにその日がきました。
お昼過ぎ、保護主さん夫婦がやってきました。
キャリーケースを覗かせてもらうと、たしかにいます、2匹の猫。ケースの隙間から不安そうにこちらを見上げています。
か、かわいい・・・
それから保護主さんは車からケージをおろしました。
今回、トライアルの間は保護主さんがケージを貸してくれました。
他の保護主さんの場合は分かりませんので、この点についてはお見合いのときに確認しておいてください。
「こちらです」とわたしが案内したのはマンションの北側の1室。晴れた日の日中にもかかわらず、光が入らず、暗い感じのする部屋でした。
保護主さんが猫を飼っていた明るくて広い部屋とは似ても似つかないような場所です。
ご夫婦は何も言いませんでした。内心驚いていたことと思います。こんな部屋なの・・・?って。
でもとりあえずそこでケージを組み立ててから、そのあとリビングでキャリーケースから猫を出してあげました。
まだ目の前に保護主さん夫婦がいる安心感もあったのでしょう、こわごわとあたりを探検したり、ときどきくっついて何かをしゃべっているようでした。
うれしかったですね~、このときは。
自分の家の中を猫が歩いている不思議。やっとここまでこれた満足感でいっぱいでした。
保護主さんが帰るとき、2匹はケージに入れられました。
ここで一気に不安になったようです。それはまるで、
と言っているように見えました。
わたしはケージをのぞきこみました。「早くうちに慣れてね」
中からは2匹のかわいい子猫がこちらのようすを伺っています。それはひとことで言って、
なんという幸せ!!
としか表現できないものでした。
こうして念願の猫と暮らす生活が始まったわけです。
2匹の子猫の性格について
ここであらためて2匹の猫について紹介します。
アオ(メス、サバトラ、生後7ヶ月)
マル(オス、チャトラ、生後7ヶ月)
生後半月を過ぎているので身体はそれなりの大きさです。6ヶ月だといかにも子猫という感じではありません。
里親に応募する人の中には、6ヶ月だとまだまだ小さいだろうと思っていて、意外に大きいのを知ってびっくりする人もいるそうです。
ただ、最初衰弱していたという影響なのか、まるまるとしているという感じではなかったですね。特にマルは少しやせている感じがしました。
そしてたしかにアオは甘えん坊でさびしがりやでした。保護主さんが2匹でどうですかというのもうなずけました。
といってもその日からわたしたちにゴロゴロ、スリスリしてくれたわけではありません。最初は緊張で固まっていました。
トライアル初日~3日目くらいまでの状況
保護主さんの家では元気いっぱいに走り回っていた2匹も、新しい環境(暗くて狭い)に来てすっかり縮こまっている様子でした。
ここではトライアル序盤、3日目くらいまでのようすを紹介します。
里親トライアルで準備したグッズは使ってくれた?
保護主さんが帰ったあと、最初のイベント?は食事です。
どうだったかというと、、、
マルは食べてくれました!
・・・よかった。
間近で見ていると、猫がごはんを食べている姿っていやされますね~
けっこう無防備な感じがして、それはとりあえず安心を感じてくれているように思えてホッとします。
でも・・・マルは食べてくれましたが、アオちゃんは・・・
お皿に近寄っては来るのですが食べません。目の前にごはんがあるのに・・・
やっぱり環境が変わったことが影響しているのでしょうか。
アオちゃん、早く食べられるようになってね。
翌日の朝も同じでした。マルは食べるけどアオちゃんは食べない。水は少し飲んでくれました。
いったいいつ食べるようになってくれるんだろう?不安になります。
でもこの日は仕事です。後ろ髪を引かれるような思いで出勤しました。
仕事中も考えるのは2匹のことばかり。
これまでは、あ~仕事つまらないな~、早く終わらないかな~、なんて思ったりしていたのですが、この日からは——もちろん早く帰りたいのはやまやまなのですが——2匹のためにもがんばらなきゃなと思うようにもなりました。仕事に張りが出てくるっていうか。
で、仕事が終わったら飛ぶように家に帰りました。
家では妻と息子が2匹と遊んでくれていました。
聞くとなんとアオちゃんがごはんを食べてくれたとのこと!
ほんと!!と喜びかけたのもつかの間、妻の口から出てきたのは「でもそのあと吐いた」。
え・・・?
聞くと、晩ごはんを食べたあとに細長いソーセージのように胃の中のものを大量に出したとのこと。びっくりしました。
さらに次の日の朝も、起きてちょっと遊んだあとアオちゃんは吐きそうになりました。ただ、吐くものがないのか、苦しそうにしているだけでした。見ているのがつらかったです。
あとで保護主さんに聞いてみたらたぶんストレスだろうと言われました。
やっぱり環境が変わったことがアオちゃんに大きなストレスを与えていたのでしょう。その原因をつくったわたしとしては、ただただ早く慣れてくれることを祈るしかできません。
次の日も仕事でした。
昨日と同じように急いで家に帰ってきたら今度は2匹ともウンチをしたといういいニュース。
よかった・・・とりあえずトイレに慣れてきてくれたのかもしれません。
もともといちばん心配だったのはトイレです。猫は自分でちゃんと用を足すとはいうものの、環境が変わるとおしっこやウンチしなくなるとも聞いていましたから。
ちなみに用意していたのはこちらです。
これはよくできているトイレですね。本当に臭くない。
もちろんウンチ自体は臭いますが、とり除いてしまえば臭いません。おしっこは下のシートに吸収されます。チップの上に鼻を近づけても臭くありません。ほのかに木のにおいがします。
ただ、シートに関しては、『1週間持つ』と書いてありますが実際はそんなには持たないでしょう。1日たつとシートのあちこちにおしっこのあとができています。
2匹だったのでなおさらですが、シートは毎日取り換えました。
初めてのトイレで迷っているなら『ニャンとも清潔トイレ』おすすめです。
あとで別の部屋用にもうひとつふやしました。
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ただ、『ニャンとも』に慣れていたせいなのか、こちらはすぐには使ってくれませんでした。
おまけにアオちゃんがチップを食べようとしたのであまり出番はなかったです。
揃えたグッズでもうひとつよかったのはこれ。
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朝、ケージから出すと2匹ともこれで爪とぎをするのが日課になっていました。
これがよくできているのか、それとも2匹がおりこうなのか、とにかくこのタワーがあるおかげでトライアル期間中、一度も壁で爪とぎをされませんでした。
そんなに背の高いものじゃないので大きな猫にはちょっと小さいかもしれませんがコスパはいいんじゃないでしょうか。
追記:大きいのも出てました。
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よかったんですけど、ひとつだけ伝えることが。
1ヵ所こんなふうになってしまいました。
耐久性にやや劣るのかな?でもこれ以外では爪とぎしてませんからね。
ということで星4つというところでしょう。
また追記:こちらも交換用が出てました。
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トライアルにも慣れてきて
3,4日目くらいから2匹ともしだいににわが家に慣れてきました。
リビングには行くことができないのですが、そのとなりの和室ならかまわないということだったのでそこで2匹を解放させてあげました。こちらは明るく、暖かく、ベランダから外も見えます。
初めての場所に最初はおそるおそるだった2匹もだんだん活発に遊びだしました。
ふと思い立って抱っこして遠くを見せてあげました。
走っている車や信号が珍しいのか、2匹ともまったく動かず、じっと見つめていました。
とても幸せなひとときでした。
アオちゃんは尻尾を立てて、わたしや子どもにスリスリし、ごろごろと喉を鳴らすようになりました。うれしかったなァ。
猫が幸せを与えてくれるというのは本当なんだなと思いました。
このトライアルに慣れてきてくれた頃がいちばん楽しく、いちばん幸せだったのではないかと思います。
子猫の夜の運動会
あるときは夜、ケージの扉を開けたままにして眠りました。
しばらくは静かにしているのですが、やがて始まります。
夜の大運動会。
6畳の小さな部屋の中をものすごい勢いで走り回ります。電気も消しているのによくそんなに走れるなと感心するくらいです。
最初は私の布団のまわりを走っている2匹も、しだいにヒートアップして布団の上を走りだします。お腹の上もおかまいなし。思わず「うぐっ!」と声が出ます。
顔の上を走られたら爪で傷だらけになりそうなので布団に顔をうずめて眠りました。その上をお構いなしに走り回る2匹。
眠れるわけねー!!
と思いつつ、実はその状態を楽しんでいる自分がいました。アオちゃんとマルの楽し気な気持ちが伝わってきたのかもしれません。
それでもいつしか運動会も終わったようで気がついたら朝になり、2匹ともケージの中で眠っていました。
家族のストレスと猫たちのストレス
こうして書いていると幸せそのもの、楽しいばかりの里親トライアルにも思えますが、1週間をすぎたあたりからしだいにほころびが見え始めました。
子猫を2匹飼うことの大変さ
猫カフェのスタッフさんが言っていた、
2匹になるとすべてが2倍
というのはウソじゃありませんでした。
ペット初体験のわが家にとって、いきなり猫を2匹招き入れるというのはやはり想像以上にバーが高いものでした。
ここではそのことについてお伝えします。
トイレの世話が2倍
2倍になっていちばん大変だったのはトイレです。
特に朝。
2匹が時間差でウンチします。
このウンチをなんとしても家を出る前に掃除してしまいたいのです。
- なぜなら家族はトイレの世話をしないから。
- 猫の世話は自分がやると宣言しているから。
だから今さら家族に頼むわけにはいきません。頼んでもしてくれないでしょう。
ごはんを食べてしばらくすると、マルかアオちゃんがトイレに行きます。そこでウンチ。
わたしはウンチを片付けます。
でももう片方がウンチしていません。
早くして、早くウンチしてと願ってもなかなかしてくれない。
トイレに座ったから、お、ウンチ?と思ってもおしっこだったり。
そうしている間に家を出る時間が迫ってくる。あと5分、3分、1分・・・!
もうこれ以上待てない!タイムリミット!あとはしょうがないから家に帰ってから・・・!と思っていると目の前でウンチ。
絶望的な気分になりながらウンチを掘るわたし。スーツもコートも着たままで、ウンチとチップを分別して処理し、大慌てで家を出ていきます。
2匹だと部屋から出てしまう
これもわが家の飼育環境に問題があったから起こったことです。というのも、
基本、ケージの部屋から出すことができない。
これがあまりにも難しかった。
最初こそ部屋の外へは出ようとしませんでしたが、そのドアからわたしや妻や子どもが出入りするのを毎回見ているわけです。外に出たがるようになるのに時間はかかりませんでした。
時間に余裕のあるときなら出してあげることもできますが、仕事の日はそうはいきません。わたしが家を出るときには2匹をケージに入れておかねばならないのです。
ウンチの世話と同じで2匹いるとケージに戻すのも2倍大変です。いや、この場合は2倍以上でした。
なぜなら1匹を部屋に戻しても、その間にもう1匹がスルリと出ていってしまうから。
それと同じでケージに入れるのも、1匹はなんとか入れられてももう1匹が入れられない。やっとのことでつかまえてケージに入れようとしても、ケージの扉を開けたすきにもう1匹がまたスルリ。
これなどはふつうに飼っていたらする必要のない苦労です。
でもわが家ではそうはいかなかった。
世話はわたしがする。
リビングには入れない。
などという無茶な約束をしたせいで、どうにもこうにもならなくなってきてしまいました。
これはすべてわたしの責任でした。わたしがこんな状況で飼うことを推し進めた結果、このようなことになってしまったのです。
猫を飼うことによる家族のストレス
この状況にわたしもそうですが、家族にも少しずつ影響が出てきました。
妻が疲れを訴え始めました。
無理もありません。
世話はわたしがすると言っておきながら、結局一人でやりきれるものではなく、その結果、手伝わざるをえなくなったのは妻でした。
子供はきまぐれで、いつも面倒を見てくれるわけではありません。もちろんトイレの掃除などは絶対にやりません。
それをやってくれたのは他ならぬ妻です。
わたしの帰りが遅い時もごはんをあげて、お皿を洗ってくれるのは妻でした。ドアを開けるたびに外に出ようとする2匹をなんとかなだめながらお世話をしてくれていたのです。
でもそれが少しずつ妻の負担になり、疲れが蓄積されていったのでしょう。
「これから先、やっていけるかな」というひとことに妻の本心が現れていたと思います。
妻だけではありません。
受験生の息子も、最初こそ猫がいることにうれしさのような感情を口にしてくれることもありましたが、でもやはりまだ中学生です。
ユーチューブで見てる限りはかわいい猫も、実際にいっしょに暮らすとかわいいだけでは済まされないということがまだ理解できません。理解しようという気もない。
猫の爪でイスがケバだってきたり、机の上のものを落とされることに対して不平を漏らすようになってくるとともに、次第に猫と遊ぶことも少なくなっていったのです。
唯一救いだったのは、最初は関心をもたず、というかいちばん反対していた娘が遊んでくれるようになったこと。
保護主さんが言っていた通り、女の子は猫から好かれやすいようで、娘にはアオちゃんもマルもすぐにスリスリするようになり、膝で眠るまでになりました。
自由に暮らせないことによる猫のストレス
トライアルも1週間をすぎたあたりから2匹にこれまでと違う行動が目立つようになってきました。
あきらかにちょっとおかしいな、という行動です。
アオちゃんはいろいろなものをかじりまくるようになりました。
それまでもそういうことはあったのですが、この時期のは執着の仕方が普通じゃなかったです。いつまでもひたすら噛み続ける。
たとえばこれは爪とぎタワーのネズミ。
ネズミの後ろ半分がはがされ、中のプラスチックも穴が開いた無残な姿になっています。
最初の頃はぜったいにやらなかったようなことでした。
ストレスだ、ということはすぐに分かりました。
家族が不在の昼間、そして夜の間ずっとケージの中に入れられ、たまに出してもらっても狭い部屋を出ることができないという不自由な生活に精神的なバランスを欠いてしまったのでしょう。
でも・・・どうすることもできませんでした。
出してあげられるのはわたしが休みの日だけ。それ以外の日はケージで過ごすしかないのです。
この日も朝、家を出る前に2匹をケージに入れました。つらいけどしょうがないと思って・・・
そうしたらなんと、
アオちゃんがケージの間から手を伸ばしてくるじゃありませんか。
ケージの隙間から精一杯、手をわたしの方に伸ばしながらニャーン、ニャーンと鳴くのです。
わたしはつい自分の手を差し出しました。
そうしたらアオちゃんは爪を出さず、そっとその手をわたしの手に重ねたのです。とても柔らかい手でした。
辛くて涙が出そうになりました。
こんなに慕ってくれるのに自分は2匹をケージに閉じ込めたまま会社に行こうとしている。
出してあげたい。せめてケージの外に出してあげたい。
でも部屋には息子の机があります。猫に乗られるのがいやでガムテープをあちこちに貼っている。
ここで出したらまた机の上をぐちゃぐちゃにしてしまうだろうことを考えると、ケージから出してあげることもできませんでした。
俺はバカだ————
いったい何のために猫を飼おうとしたのか。
こんな状態で猫を飼って幸せにできると思ったのか。
俺はアオちゃんとマルを不幸にしているだけじゃないのか———
そう思うと、2匹がかわいそうでなりませんでした。君たちはいったい何のためにわが家に来たんだろう?
ごめんね、アオちゃん。ごめんね、マル。
もうわたしにはそれしか言えませんでした。
里親トライアルの終了
あれはトライアルを始めてから10日目のことでした。
仕事から帰って、いつものようにケージの部屋に入ると妻と息子がいました。
わたしはてっきり遊んでくれていたものと思い、お礼を言おうとしたのですが何か様子がへんです。2人とも押し黙っている。
そのときわたしは2人のまわりに散乱しているものに気がつきました。
それは息子の机の棚にはさんであった、クラスの集合写真が載っている書類でした。
いや、書類であったものでした。
いまやそれは細かく切り刻まれた破片になっていました。
わたしは何が起こったのかを察しました。
「もうムリだわ」と息子は言いました。多くを語りませんでしたが息子の中では完全に猫から気持ちが離れていることが分かりました。
無理もありません。PTAの書類ならいざしらず、大事なクラスの写真がビリビリになってしまったのです。
わたしは何も言えませんでした。
アオちゃんかマルのどちらかがやってしまったものでしょう。
もちろん2匹には何の責任もありません。責任はすべて、こんな環境でトライアルに突き進んだわたしにあります。
これは彼らからの精一杯の訴えだったのでしょう。
アオちゃんもマルも明らかに身体や精神に異常をきたしつつありました。
猫も人間も、もう限界まで来てしまったのです。
これ以上ここで飼い続けることはお互いに不幸しか生みださないということからもはや目をそらすことはできませんでした。
決断すべきときが来ていました。
その夜、わたしは長い時間をかけて保護主さんに送るべき文章を書きました。書いては消し、書いては消し、をくりかえし、何度も送るのを迷いながら。
トライアルを断念します———
お別れ
ここからはあっというまでした。
アオちゃんとマルの現状を知った保護主さんの動きは速かった。
無理もありません。
衰弱しているところから必死で育ててきた子供たちが里親のところで不自由な生活を強いられ、ストレスから異常行動を起こしていると聞けば、すぐにでも助けに行こうと考えるのは当然のことです。
わたしはまだ数日は猶予があるかなと思っていましたが、保護主さんの2匹を思う気持ちは非常に強く、メールを送った次の日には引き取りに来られることになりました。
出勤中にそのことを知ったわたしは大急ぎで帰ってきてケージをのぞきました。
アオちゃんとマルが同じように手を伸ばしてきます。いつのまにかアオちゃんだけでなく、マルも手を出してくるようになっていました。
あと30分もすれば保護主さんがやってきます。わたしは2匹をケージから出してあげました。
そろりと出てきたアオちゃんとマルにわたしは話しかけました。
ごめんね、アオちゃん。ごめんね、マル。
今までありがとうね。
短い間だったけど、うちに来てくれて本当にありがとうね。
でも本当に、本当にごめんね。
それを言うのがわたしには精一杯でした。
アオちゃんもマルもニャーン、ニャーンと鳴いていました。
時間は迫ってきます。わたしはケージを畳む作業に入り、ほぼ準備ができたところで保護主さんがやってきました。
本来なら自由な生活をさせてあげられなかったわたしに言いたいことはたくさんあるはずなのに、保護主さんは何も言いませんでした。逆に温かい言葉をかけてもらったくらいでした。
わたしはこんなことになってしまったことを詫び、そしてお礼の気持ちを伝えました。保護主さんのおかげでアオちゃんとマルに会うことができたのですから。
11日前、トライアルに連れてこられたときと同じようにキャリーケースに入れられたアオちゃんとマルはそのまま保護主さんの車に乗せられました。
そして2匹は元いた家に帰っていきました———
ありがとう
部屋はがらんどうのようになりました。
ケージが置いてあったところにはもう何もありません。
アオちゃんとマルが去ってから心の中にぽっかりと穴があいたようでした。
少し前まではこの家に猫がいたということが今となっては夢だったのではないかとすら感じます。
でもあのとき着ていたスーツやコートのすそに今でもわずかに猫の毛がついているのを見つけることがあります。そんなとき、ああ、やっぱりうちにも猫がいたんだなと感じます。
猫を飼いたいというわたしの夢はかなうことはありませんでしたが、でも2匹が与えてくれたものは少なくはありませんでした。
世話は自分ひとりでやると言っておきながら、結局そんなことができるわけもなく、そこを助けてくれたのは妻でした。子供たちも、できる範囲内で、お世話を手伝ってくれました。
今までわたしは自分のやりたいことばかり考え、家族のことをあまり顧みなかったのですが、今回のことをきっかけに考えが変わりました。
やはり家族は助け合って生きていかないといけない。
だからあれ以来、家のなかでできることを率先してやるようになりました。
会話も少しずつふえてきました。以前はほとんどなかったですからね。
これも2匹のおかげです。
夜、ふとんに入り、眠りにつくとき、わたしはケージの置いてあった場所に向かってそっと話しかけます。そうすると2匹があのときのようにこちらをのぞいて見てくれる気がするんです。
アオちゃん。
マル。
―――大変長くなってしまいました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
コメント
はじめまして。
今、トライアル中で気持ちが大きく揺れている中、こちらへたどり着きました。
猫が好きで、でも実家住まいの時には家族皆が動物を飼うのには反対派で、でも一生のうち一度は猫を飼ってみたい、とずっと思っていました。
結婚し、子供ができなければ動物を飼いたいなとも考えていました。実際子供はやってこなかったので、今まで外出以外の家での時間は一人で過ごしていました。
主人は若干猫アレルギーがあるにも関わらず、飼ってもいいよというので長い間躊躇していたのですが、先日希望に非常に近い猫と巡りあえたので心を決めました。
猫のために主人が自分の勉強部屋をつぶしてくれてまで、猫を迎える準備をしました。
やってきた猫はいたずらもせず、お見合いしに行った日からよく懐く子だったのでなんの問題もないはずなのに、広い世界が好きで好奇心がある性格なので、一部屋に閉じ込めておくのは可哀そうかなと思ったり、かといってアレルギーの心配もあるのでリビングにまで範囲拡大させるとどうなるかと思ったり、今後のことを思うと果たして拙宅で猫を飼い続けることは猫と人間お互いに良いことなのか?という疑問も出てきて涙があふれます。うまくやっていける自信も今のところ確たるものではない気がしています。
動物を飼うことは可哀そうなことなんだよ、と主人に言われたことや(犬派にもかかわらず猫もかわいがってくれています)、勉強部屋をつぶしてまで協力してくれているので余計にどうしたものかと考えています。アレルギーでもうまくやっている方もたくさんいると思いますが。どちらかの決断を早いうちにしなければならないですが…
長文失礼しました。こちらのブログを拝見できて感謝しています。ありがとうございました。
はじめまして。ご丁寧なコメントをいただきありがとうございます。と同時に返信が遅くなって申し訳ありません。
じっくりと読ませていただきました。
今トライアル中で、いろいろな要因があって悩んでいらっしゃるんですね。
でもコメントを読ませていただいたかぎりでは、希望に非常に近いという猫ちゃんですし、ご主人様に関しても、ご自身の部屋をあけてくれるなんてとても協力的で、nekonekoさんの気持ちをすごく大事にしてくれる方のように感じます。
わたしの場合は家族の反対を最後まで翻意させることができませんでしたが、そうでなかったら間違いなくいっしょに暮していたと思います。よく保護猫の里親を募集する人がその条件の中に「家族全員が猫を飼うことに賛成であること」とあげているのはつまりはこういうことなんだなとあらためて感じました。そういう意味ではnekonekoさんの場合は条件をクリアされているのではないでしょうか。
あとはお部屋のことですが、いずれ猫ちゃんが部屋から出たがるようになってくるかもしれませんね。そうなった場合、出してあげることができるのかどうか。わが家でも、保護主さんからしきりに、リビングにも行かせてあげてほしいと言われました。せめてゲージを置いてある部屋が日の当たる部屋ならよかったのですが、わが家の場合はあまりにも暗すぎて…
お部屋のことは悩ましいですよね。
ただ、nekonekoさんが書かれていた、「うまくやっていける自信」というのはきっと最初からあるものではなくて、いっしょに生活をしていく中で育っていくものであるような気がします。
わが家では、たった11日間という非常に短い間でしたが、2匹の猫がもたらしてくれたものは決して小さくなかったです。いろいろと大変ながらもとても濃密な時間を過ごすことができました。そして今でも2匹の写真を見ると切ない気持ちになります。猫ってすごいですね。
なんだか全然ちゃんとしたお返事になっていませんが、nekonekoさんがご主人様と、そしてひょっとしたら猫ちゃんと、これから先、幸せに暮らしていかれることを願っています。
ありがとうございました。
たびたび失礼します。さきほどは自分のことばかりでしたので、追伸です。
ユウさんが猫を飼うために最大限のご尽力をなされたこと、こちらのブログでとてもよく伝わりました。そのことをお伝えしたく。。。
ユウさん
お忙しいところご丁寧にお返事をありがとうございました。
主人が理解があることは、本当にありがたいと思っています。
その後、猫に血便が見られたり、腕の毛繕いが激しくおハゲになってしまったりしたので
拙宅で飼い続けることは忍びなく思え、トライアルを中止にしました。
主人もやめるなら情がうつらない早いうちのほうが良いと私の性格もかんがみて
アドバイスをくれたので決断しました。
人間2人でちょうどのほどの空間で飼ってみてわかりましたが、
人間の生活環境を犠牲にしてまで動物を飼う必要があるのかなとも感じました。
主人の勉強机はじゅうたん貼りの寝室(ベッド横づけ)に移動し、使い勝手が悪くなったとも思います。
猫をリビングに出したとしても、ドアを閉めきっているので室内の空気の流れが淀んでいましたし、人間に影響がでないか、そして影響が出ないようにとこの先ずっと自分が気をつけていけるのだろうかという自信のなさ、自信がないけれど頑張ってみようという気持ちの強さも私にはありませんでした。
同じような子には二度と会えないと思いますが、
今後、諸々の不安を払拭できるような環境が整い、
おおらかな気持ちで動物と接することができるタイミングがやってきた日には
彼らから様々な癒しをもらえるのでしょうね。
一週間ではじめてのことを色々と経験させてもらいました。
昨日、保護主さんへのお返しは、譲渡会場まで連れて行きましたが、
なんと当日中に新しい里親さんが決まったそうで、それは本当にほっとしました。
彼女(♀です)の幸運がずっと続くようにお祈りをしているところです。
返信が遅くなり大変申し訳ありません。
トライアル中止にされたんですね。状況を伺っているかぎり、それがよかったのかもしれませんね。疑問を感じたまま飼い続けるのは難しいことだと思います。それはわが家も同じでした。
私も妻に言われたのですが、また縁があれば出会いもあるんじゃない?と。
当時は飼うことで頭がいっぱいになっていたので、今ではそのように考えています。部屋の片隅には捨てられないネコグッズが埃をかぶっていますが笑
今回のことはnekonekoさんにとってもすごく貴重な体験だったと思います。その間に猫ちゃんが与えれてくれたこともあったでしょうし、それがまた今後、何かの形になって現れたらいいですね。
たくさんのことをお話いただきありがとうございました。
私はいま猫を2匹飼っております。1匹目は前の猫が死んでから4ヶ月目に飼いました。
でも飼おうと思ったのは前の猫が死んだ次の日のことです。
飼おうとした当初は母と妹に猛烈に反対されておりました。当たり前ですね、死んだばかりなのですから。
そこで、1ヶ月かけてなんとか母を説得しました。そして次は妹を説得しようとしたその矢先に妹が感情を爆発させ、つかみかからんばかりの勢いで私に反抗してきたのです。「○○ちゃんが死んで1ヶ月しか経ってないのにお前の精神状態はおかしい!!」とまで言われ、それはもう半狂乱に等しいものでした。どうやらツイッターの検索で私のブログに辿り着き「母が猫に同意した」という記事を見てしまったらしいのです。
私はそれを見て「あと2ヶ月待とう」と思いました。2ヶ月ぐらい経てば妹のペットロスも落ち着くだろう。そう考えていました。
ところが2ヶ月経ったある日に「そろそろ猫を飼ってもいいか?」と聞くと「よくない。子供のころから全くペットの世話をしなかったあんたをなぜ信用しなければならないのか」と言われました。
そこで私は家を出る決意をします。そのとき私は病気で体を壊していて療養中でしたが、必ず猫を飼うと決めていたので家を出ようと思いました。
ところが不動産屋に電話をかけて内覧に行こうとした矢先に母から待ったがかかったのです。「私が妹を説得するから出ていくのは少し待ってほしい」と。そのあと1時間ほど母が妹を説得したら「私はもう知らない。飼いたいならあんたら2人で飼うがいい」と一応の同意を取り付けました。そこでブリーダーに連絡を取ってアメリカンショートヘアの子猫を1匹貰ってきました。
妹の部屋がある2階には猫を登らせないことと妹が1階に降りてきたときには猫を私の部屋に退避させること。特に明文化もしてないのに自然にこのようなルールが生まれました。
その後、2匹めを飼って今に至ります。2匹めのときには妹は特に何も言いませんでした。1匹目と妹の生活空間の棲み分けが上手くいっていたので何も言わなかったのでしょう。
ブログ主さんの気持ちはよくわかります。私も猫を飼いたくて暴走機関車のようになってました。それでも私が成功したのは
・前の猫を飼っていたので家族が猫に慣れていた
・最初に飼うのは1匹だけにした
・家族の説得に時間をかけた
・家族全員を同時に説得はしなかった。1人ずつ説得して母を味方につけた。
この4点が良かったかなと思います。
ブログ主さんの場合は最初から2匹飼ったのが大きな敗因になったと思います。1匹ならまだのぞみはあった。
1匹飼いと2匹飼いはやってみるとわかりますが、まるで違います。当然、2匹のほうが複雑で高度な管理を必要とします。慣れてない人が、ましてや家族が乗り気じゃないのに最初から2匹飼うのでは破綻は時間の問題だったかと。
成功例として書きました。
もし今後ブログ主さんが猫を飼うことがあるのなら、そのときは参考にしてください。
すごい経緯ですね。読んでいてハラハラしました。説得の難易度としてはわが家以上に大変な状況だったとお察しします。
わたしも今になって思うと、あのとき2匹でなくて1匹だったなら結果も違ったものになったのかなと感じます。これまで飼った経験がないのに最初から2匹というのはバーが高すぎました。譲渡主さんの多くは「1匹も2匹もいっしょです」と言われますが、それは経験がある人のことで、そうでない人にはあてはまりませんよね。今回はそのことを痛感しました。
またいつか猫を飼おうと思うようなことがあったらそのときは、お話いただいたことを参考に、あせらずにじっくりと行動してみようと思います。猫にとっても、人間にとっても、お互いが、それぞれいい関係を築けるようになれれば一番ですよね。
くわしい経験談をお話しいただき、ありがとうございました。
はじめまして。
猫の保護活動をしています。飼い猫は二匹います。
私は保護猫を譲渡するとき、トライアルは設けていません。
私個人の考えで命を引き受けることの重さ、簡単に返せると思って欲しくないとの考えです。
昔から猫は家につく。と言いますが環境が変わると慣れるまで数週間では難しいと思っているからです。
里親さんにも数ヵ月、一年と言う長い期間で見てあげてくださいとお願いしています。
トライアルが無いと言うことは簡単には返せず、責任が生まれます。
長い目でその子をみてあげられる余裕が出来ると思っています。
私は小さい頃から猫と暮らし、保護活動でもまたたくさんの猫と暮らしています。
なかなか飼ったことのない方の気持ちを想像することは出来ても、こんなにも不安なんだと改めて理解しました。
里親さんによって、柔軟に譲渡をした方が良いのかなぁ…と考えさせられました。
もちろん、どうしても難しいです。と言われた場合にはその日の内に引き取りに行っています。
試行錯誤の日々ですが、信念は持っていないと出来ないことだと思っていますが独りよがりにならないよう、気をつけようと思わされる記事でした。
ユウ様、このような記事を書いてくださり、ありがとうございました。
うーとーさんは保護活動をされているんですね。
わたしもこの数か月の間に、同じように活動している人たちとお会いし、皆さんの真剣さに頭が下がる思いでした。それだけに、わたしが猫を飼おうと決めた経緯は今になって思えばやっぱりちょっと甘かったのかなと思います。あまりにも自分本位で事を進めてしまいました。
返すことになるとはまったく想定していなかったにもかかわらず、結果的にこのようなことになってしまい、猫たちにはもちろんのこと、保護主様にも迷惑をかけてしまったことを今でも悔やむ気持ちとともに思い出します。2匹の写真を見ると今でも切なくなります。
コメントを読ませていただいて、保護活動をされている方の気持ちもよく分かりました。飼おうとする人以上に覚悟のいることと思います。譲渡するにあたっていろいろと厳しいことを言わざるを得ないのも当然ですよね。
この記事は最後の方は書きながらだんだん感傷的になってしまい、いま読み返すと恥ずかしいかぎりですが、あのときの素直な気持ちなのでこのままにしてあります。こちらこそお読みいただきありがとうございました。
初めまして。
少しコメントをさせて下さい。
まさに同じ状況にある者です。
子供達も独立をして妻と二人暮らしになったので
以前から猫を飼いたい思いがあり、妻にも相談して
2匹の保護猫をトライアルしています。
8か月の姉弟なのですが、7か月の頃に保護されたようで
野良生活が長く、少し時間が掛かるかも知れませんと言われています。
根気よく頑張ろうとしているのですが、間もなく1か月が経ちます。
昼間はケージから出ようとせず、夜になると運動会です。
猫専用部屋を用意していましたので、問題は無かったのですが
このままだと家庭ノラになってしまい、いつまでも距離感が縮まらず
爪も切ってあげられないし、病院にも連れて行けません。
ケージから出すのを禁止して、距離を少しずつ縮めています。
ですが、まだまだです。
もうすぐトライアルの期限が切れますので正式譲渡に進むのか
決断しなければなりません。
元々、自分一人で面倒を見るなんて言っていましたので
妻にも申し訳ないし、家に来てくれた猫にも申し訳ない気持ちです。
毎日毎日、考えていて少し疲れも出てきました。
本当に情けない気持ちでいっぱいです。
コメントありがとうございます。たしかに似た状況ですね。
すごく悩まれていること、お察しします。
私もまさかあの2匹を返すことになるとは思ってもみませんでした。でもあの時の我が家の環境ではそれも致し方なかったと思います。基本的に皆、反対ムードでしたから。
ねこきちさんの場合は奥様と二人暮らしで、奥様もそんなに反対されているようではないようにお見受けしました。なので今のまま頑張るという選択肢もあるのかもしれません。
が、文章を読ませていただいた限りでは、あまり無理をしなくてもいいのかなとも感じました。猫たちが馴れてくれないまま暮らしていくのはしんどいですし、ひょっとしたら年月を経れば馴れていくのかもしれませんが、でもそれがいつになるか分かりませんし、そんな不安を抱えたまま、正式譲渡に踏み切ることもないのかなとも思います。
特に(私が言えることではありませんが)初めて猫を飼うのであれば、できれば気分的にもっと楽しくスタートを切れるほうがいいんじゃないでしょうか。せっかく家族の一員になるわけですから明るい気持ちで迎えられるほうがいいですよね。また、その相性を見ることができるのがトライアルだと思います。
ひょっとしたら出過ぎたことを言ってしまったかもしれず、そうであれば申し訳ありません。
どうか日々が楽しくなる結果になりますようお祈りしております。
記事は、全て読ませて頂きました。
最初に厳しい意見で申し訳ありません。
先ず、家族が反対しているにも関わらず
猫を飼おうとしていた事に目を疑いました
主さん1人だけの猫が欲しい!という
感情1つで、結果ご家族の方もトライアルに来た猫も幸せになれないのは放っからわかりきっていた事では無いでしょうか。
私は、幼少期の頃から今も猫と生活していますが、今まで猫と生活出来たのは
家族の協力があっての事です。
一人暮らしであれば、また環境は変わってくるかと思います……。
主さんの猫好きという気持ちは伝わりましたが、好きだからといって全て上手く行くわけでは、ありません。
猫も子猫の時は、まだ軽減されますが
成猫となれば、家財道具は一気に破壊されます。猫は躾をしても犬のようにちゃんと覚えてくれるとは限りません。
2匹となれば、運動能力も倍になります。
夜行性なので特に夜は走り回る時もありますゲージに入れっぱなしの環境は、かなりのストレスだと思いました。
ご家族の方が、真意に猫を受け入れてこそ
猫は幸せに、なるんでは無いでしょうか。
主さんの懐を埋める前に
猫の気持ちを考えてあげて下さい。
乱文、失礼しました。
読んでいただきありがとうございます。
おっしゃる通りでこのときの私はどうかしていたのだと、今になって思います。来てくれれば何とかなるのではないかという甘い考えがあったのは否めません。
あのとき子猫が、ムスコの書類をビリビリに破いてしまったというのはすごく大きなメッセージでした。
短い間とはいえ、慣れない環境の中での暮らしを強いてしまったことを2匹にはすまなかったなと思っています。
ただ、身勝手な思いに端を発したことながら、かけがえのない時間を過ごさせてくれた子猫たちには感謝の気持ちでいっぱいです。今は、幸せに過ごしていることを祈るばかりです。
ユウさんはじめまして!
私は猫の譲渡やTNRなどの保護活動を、がっつりではないですが友人たちとやっており、自身も3匹保護猫を飼っております。
こちらの記事はとても興味深く読ませていただき、勉強になりました。
家族の反対があるのに猫を飼おうとしたことはたしかに無理がありますが、私も性格的にそういうところがあるのでお気持ちはわかる気はします。
猫が飼いたい気持ちが膨れ上がって、なんとかなるんじゃないかなという希望的観測もあって勢いですすめて、それでうまくいく場合もあるし、もちろんいかない場合もある。
今回はうまくいかなかった場合になりますが、それでもユウさんのなかで学んだことは大きく、アオちゃんとマルくんと一緒に暮らしたことはとても意味のあることだと思いました。
里親さんの中にはひどい方もいて、何年もたってから「愛情がもてなくなった」と言って返す方や最悪、遺棄するような方もいます。
そんな方と比べるのは失礼ですが、ユウさんはきちんと猫たちと向き合って、そして努力したけれどやはり無理だと、猫の状況も正直に伝えて保護主に返されてたということで誠意のある方だと思います。
私の場合は、もともと猫のアレルギーもあって猫を飼う予定など全くなく暮らしていましたが、庭先に迷い込んできた痩せた子猫を不注意で瀕死にしてしまい(知識がなく、猫にあげてはいけない食べ物をあげてしまいました。。)病院に連れて行き治療することからはじまりました。
自分の不注意なのでアレルギーだろうがなんだろうが飼うしかなく(譲渡も考えましたが、もらってもらえる人はいませんでした)、主人はどちらでも良いという感じでしたが、まだ子供も3歳と1歳で、猫に対してかわいいとか思う余裕は一切なく不安しかありませんでした。
犬は飼ったことありましたが猫のことはまったくわからず、犬のようにコンコンとしつければいつかわかってもらえると思ったのは大間違いで、猫にはしつけは無理なんだとわかったときの絶望感(笑)
それでも数年経つとすっかり家族の一員で、さらに2匹の保護猫もやってきました。
そして今はさらに子猫を2匹世話しており、譲渡先を探しておりますが、ちょうど先週トライアル見送りでもどってきたところです。
見送りの原因は、お見合いに来なかったご主人が想像していたより大きな子だったということです。
写真や画像は何度も送っているし、実際奥さんはお見合いに来て気に入っていただけたのにそういうことになってしまいました。
それでもトライアルの次の日に正直にそうおっしゃっていただけたのでありがたかったです。そんなお家からは一刻もはやく引き取りたいので、すぐにうかがいました。
保護猫は、多分譲渡される方が思っているより保護主から大切に思い入れをもって世話をされています。
私や私のまわりの保護活動されている方は、病気やなにか問題があったりした場合は、最悪その子猫を飼う覚悟で愛情もって世話をしています。私はいつも子猫を引き渡す時はこっそり泣きます。
子猫がいなくなってほっとしたというより、お嫁に出すような気持ちで、何年経っても心配です。そういう感じですので、ついつい里親さんにもうるさいことを言ってしまいます。。
でも、譲渡される側も不安なのだな〜と改めて思いました。
そして2匹一緒がとても負担だということは、はっとさせられました。私も譲渡するのが兄弟猫の場合、「2匹だと一緒に遊んでくれるので楽ですよ〜。一匹と二匹だと世話の手間もそれほど違わないですし・・」という感じでおすすめするのですが、ちょっと考えないといけないかなという気がしてきました。
猫にしたら仲の良い兄弟猫がそばにいると気持ちが安定していいのですが、物理的にトイレの世話は2倍になるし、やはり初心者の方や慣れない方はには大変ですよね。。
長々と乱文すみません。
こちらの記事は夢中で読んでしまい、考えさせられることも多かったので思わずコメントさせていただきました。
福ねこさん、はじめまして。丁寧なコメントをいただきありがとうございます。たぶん、5回以上は読ませていただきました笑
福ねこさんが猫と暮らすようになったきっかけから、保護活動をされるまでの一連の流れがスーッと頭に入ってきました。
3歳と1歳のお子さんを抱えながらの初めての猫との暮らしは本当に不安だったことと思います。猫に対してかわいいと思う余裕はいっさいなく…のところにその緊迫感が表れていたように感じました。
その状態から、しつけができない絶望感(すみません、ここでウケてしまいました)を乗り越え、現在の保護活動をされるようになった福ねこさんは、先のエピソードを見るにつけても、きっと導かれるして導かれてきたんだと思わざるを得ません。大変なことが多々あったことと思いますが、ちょっぴり羨ましい気もします。
福ねこさんのコメントを読んで、保護主さんの方々がどれだけ強い気持ちを持って保護活動をされているかをあらためて知ることができました。子猫を引き渡すときの福ねこさんの感情の揺れについてはもう言葉が出ませんでした。そんな気持ちを教えていただいて、私のあのときの行動を思い出すと、申し訳ない気持ちでいっぱいです。ちゃんと考えているつもりでしたが、やはり自分本位だったのだなと思います。
あのような結果に終わりましたが、子猫と暮らした11日間は決して忘れることのない日々となりました。胸に抱っこしながら、同じ方を向いて、窓の外の景色ーー車が走っている様子ーーをじっと眺めていたときのことは今でもありありと覚えています。
実は、2匹が使っていたトイレも未だ手放せられていません。2個買ってあって、よく使ったのはそのうちの1個なんですが、両方とも押し入れの中にでかでかと眠っています。かなり場所を取るので本当は処分した方がいいのでしょうけど、心のどこかに、まだひょっとしたら可能性があるのでは…という思いがあるのかもしれません。
そんなわけで返信が長くなってしまいましたが、私の稚拙な記事を最後まで読んでいただきありがとうございました。福ねこさんの保護活動によって幸せな猫が増えることを祈っております。
ユウさんはじめまして!
私は猫の譲渡やTNRなどの保護活動を、がっつりではないですが友人たちとやっており、自身も3匹保護猫を飼っております。
こちらの記事はとても興味深く読ませていただき、勉強になりました。
家族の反対があるのに猫を飼おうとしたことはたしかに無理がありますが、私も性格的にそういうところがあるのでお気持ちはわかる気はします。
猫が飼いたい気持ちが膨れ上がって、なんとかなるんじゃないかなという希望的観測もあって勢いですすめて、それでうまくいく場合もあるし、もちろんいかない場合もある。
今回はうまくいかなかった場合になりますが、それでもユウさんのなかで学んだことは大きく、アオちゃんとマルくんと一緒に暮らしたことはとても意味のあることだと思いました。
里親さんの中にはひどい方もいて、何年もたってから「愛情がもてなくなった」と言って返す方や、最悪、遺棄するような方もいます。
そんな方と比べるのは失礼ですが、ユウさんはきちんと猫たちと向き合って、そして努力したけれどやはり無理だと、猫の状況も正直に伝えて保護主に返されてたということで誠意のある方だと思います。
私の場合は、もともと猫のアレルギーもあって猫を飼う予定など全くなく暮らしていましたが、庭先に迷い込んできた痩せた子猫を不注意で瀕死にしてしまい(知識がなく、猫にあげてはいけない食べ物をあげてしまいました。。)病院に連れて行き治療することからはじまりました。
自分の不注意なのでアレルギーだろうがなんだろうが飼うしかなく(譲渡も考えましたが、もらってもらえる人はいませんでした)、主人はどちらでも良いという感じでしたが、まだ子供も3歳と1歳で、猫に対してかわいいとか思う余裕は一切なく不安しかありませんでした。
犬は飼ったことありましたが猫のことはまったくわからず、犬のようにコンコンとしつければいつかわかってもらえると思ったのは大間違いで、猫にはしつけは無理なんだとわかったときの絶望感(笑)
それでも数年経つとすっかり家族の一員で、さらに2匹の保護猫もやってきました。
そして今はさらに子猫を2匹世話しており、譲渡先を探しておりますが、ちょうど先週トライアル見送りでもどってきたところです。
見送りの原因は、お見合いに来なかったご主人が想像していたより大きな子だったということです。
写真や画像は何度も送っているし、実際奥さんはお見合いに来て気に入っていただけたのにそういうことになってしまいました。
それでもトライアルの次の日に正直にそうおっしゃっていただけたのでありがたかったです。そんなお家からは一刻もはやく引き取りたいので、すぐにうかがいました。
保護猫は、多分譲渡される方が思っているより保護主から大切に思い入れをもって世話をされています。
私や私のまわりの保護活動されている方は、病気やなにか問題があったりした場合は、最悪その子猫を飼う覚悟で愛情もって世話をしています。私はいつも子猫を引き渡す時はこっそり泣きます。
子猫がいなくなってほっとしたというより、お嫁に出すような気持ちで、何年経っても心配です。そういう感じですので、ついつい里親さんにもうるさいことを言ってしまいます。。
でも、譲渡される側も不安なのだな〜と改めて思いました。
そして2匹一緒がとても負担だということは、はっとさせられました。私も譲渡するのが兄弟猫の場合、「2匹だと一緒に遊んでくれるので楽ですよ〜。一匹と二匹だと世話の手間もそれほど違わないですし・・」という感じでおすすめするのですが、ちょっと考えないといけないかなという気がしてきました。
猫にしたら仲の良い兄弟猫がそばにいると気持ちが安定していいのですが、物理的にトイレの世話は2倍になるし、やはり初心者の方や慣れない方はには大変ですよね。。
長々と乱文すみません。
こちらの記事は夢中で読んでしまい、考えさせられることも多かったので思わずコメントさせていただきました。
ありがとうございました。
息子さんがひたすら可哀想です。
本当にそうでした。
はじめまして!
記事読ませていただきました。
ユウさんのアオちゃんマルちゃんを想う気持ちに思わず涙が溢れコメントさせていただきます。
猫の幸せを私の身勝手で奪っているのではないかと…猫の幸せのためには何が最善なのかと…思い悩んでいてユウさんのこの記事にたどり着きました。
トライアルを断念した方の実体験や思いって今まで聞いたことがなかったので…とても新鮮というか衝撃というか現実の貴重なお話ですよね。ユウさんのアオちゃんマルちゃんの幸せを思う気持ち、今の私には苦しいほど伝わりました。もう4年も前のことなのですね。どうかアオちゃんマルちゃん、ユウさん、ご家族の皆さまがそれぞれの幸せの中で生活されていますように。
みこみるさん、ありがとうございます。
温かいコメントを読ませていただいて逆に私の方が涙が出そうになりました。
結果的にはダメだったわけですが、あの11日間は分からないことだらけなりに必死でした。なのでそのように言ってもらえるとほっとします。
猫のことを真剣に考え、思い悩んでいるみこみるさんの気持ちはきっと通じていると思います。これから先も幸せが訪れますようお祈りしております。
突然申し訳ありません。
ココだ!という思いでコメントさせて頂きます。
今 正に決断の時です。
主人が月齢1ヶ月くらいのメス猫を思わず保護したのが9月中旬。
私の周りには愛猫家が多く(実家5匹➕半ノラ3匹※避妊済/弟夫婦6匹/妹2匹)即、相談しましたが、どこもキャパオーバー。
私が実家に居た頃から既に、半ノラの猫が居て(喧嘩して傷だらけで戻ったり、最後は事故死した事もあり、その後は2代目、3代目…室内飼いになり、常に猫が居る状態で、私の結婚後は実家へ遊びに行く度、どんどん多頭になってるという感じでしたが)私は一切ノータッチで、猫も分かるのか 互いに一線を引いて ひとつ屋根の下で共生してた みたいな距離感です。
嫌いじゃなけど、好きでもないというか、自分で猫を飼うなんて想像した事もなく、私は鼻から里親を探すべく、翌日からまずは知人へ片っ端から連絡を入れました。(知人の知人でも、信頼できる方の元へ託したかったので)
弟からは『本来は、万が一 里親が見つからない時は自分で引き受ける覚悟がないなら、無闇に保護するもんじゃない』と指摘されましたし、当然、主人もそんなつもりで保護した訳ではなかったのですが、一人息子が県外へ出て5年、夫婦二人の静かな生活の中で
急に光が差したように⁈初老にもなったせいか⁈とにかく、異常に可愛がり始めました。
私は、毛頭 飼う気がなかったし、少し潔癖症で、家が汚れるのも嫌で、家の一角の自営店舗内で保護して、日中は自営の主人が ほとんど面倒を見てる状態でした。(接客中は、ネットを張り巡らしたウッドデッキや、軽貨物の後方にケージを置いて移動)
※私は、簡易bedや即席の段ボールハウスや、オモチャを作成してあげたり、愛猫家の知恵を伝授したり と間接的にサポート。
すると、里親受諾の連絡が保護してから2週間後にあり、私は本当に胸を撫で下ろしました。
弟からも、とにかく早く一度病院へ連れて行ってあげないと…と、言われてましたが、私としては、(無知で)極力、無垢な状態で譲渡した方が…早く里子へ出して、一切合切、里親さんに任せるのが良いという考えでした。
ですが、受諾連絡の際、『先住猫君との兼ね合いがあり準備に少し時間を下さい』と伝えられました。(知人の仲介)
私は、2、3日うちには譲渡の日取も決まるだろう と快諾。
ですが、1週間待っても先方からは何の連絡もなく、急かすようで恐縮してましたが、保護して1ヶ月が経とうとしてるので、それならそれで、私達が代理で病院へ初受診させた方が…⁈と、先方へお伺いを立てようと こちらから連絡しました。
すると、『元気なら大丈夫です。病院は私たちが』との返事。
もう、里親受諾の返事を貰ってる手前、本当に『預かりモノ』のような感覚で、独断ではアクションを起こせない と考えての事でした。(里親さんの かかりつけ医で始めから診て頂くと安心。猫も慣れ、同じ検査を重複せずストレスを最低限に との理由も)
ただ、元気はあるものの、生後初乳が飲めてたか⁈は不明ですが、食も細く、華奢なのも気になってましたし、咳⁈目ヤニ、鼻詰まり⁈ 尻尾左側の円形ハゲ 真菌⁈
とにかく、この仔をいつ病院へ連れて行くのだろう…という思いが募ってきてた頃、私が帰宅すると、仔猫の背中が濡れていて、なんだかいつもと違う様子に異変を感じ驚いて 私は思わず初めて彼女に触れ『どうしたのー⁈』と声を掛け、病院へ受診させてない事を後悔しました。
程なく、主人が帰宅し、保護して即、弟がノミの滴下薬をしてくれましたが、そろそろ効果がなくなるのを懸念して市販の滴下薬を施したとの事。(垂らし過ぎたのか⁈安価な市販薬のせいか⁈じっとり濡れたままだった)
そして、その夜 私は便の中に虫を見たのでした。
翌朝一番に、私は仕事に遅刻して、病院へ駆け込みました。
もちろん、里親さんの承諾も取る間もなく、その夜は眠れず、とにかく病院へ。
検便は陰性。
ノミも、真菌もなし。
風邪気味なので、抗生物質の注射と、改めて総合の滴下薬。
点眼。(目薬1週間分も)
翌日、処方の効果か、鼻も通ってフードも美味しく、食べ疲れないのでしょうね、今までの倍ほど食べて、これが全力だったのね!というくらい元気も200% キレっキレっに動き回り、ずっと不調で不快な辛い思いをさせてたんだな…と心底反省しました。
事後報告になりますが里親さんへ連絡を と、下書きしていたその翌朝、ようやく『11月6日に譲渡してもらえますか⁈』の連絡が来ました。
その返信兼ねて、病院へ行った経緯と、受診させず可哀想な事をした 申し訳なかった と伝えてもらうと、先方も『私たちも早く引き取らなかったせいで』と詫びて受診した事を感謝して下さいました。
そこからです。
いよいよ6日を控え、銀婚式間近な私達夫婦は連日連夜、猫の事で過去イチ 凄まじい喧嘩をし、実は、その回虫騒ぎを機に 私の気持ちも揺れ始め、我が家に受け入れてもイイかな…と思ってる自分に気付いたのです。
自分でも。不思議なのですが、『腹に虫がわく生き物なんて!』と思いそうなのに、逆に、可哀想な目に合わせてしまった!と母性でしょうか…むしろ 愛おしくなったのでした。
でも、里親さんもせっかく、準備して待って下さってる。
仲介の方も、里親の件を推して下さり、何度も連絡を取り継ぎ、何より先方様との関係にヒビを入れるような事にもなりかねず…。
今さら、里子に出すのを取り下げるなんて…と思いながらも、先日、思い切って『譲渡を取り下げるかもしれません』と伝えた所、先方様も仲介の方も『猫ちゃんの幸せが第一!保護主さんの意向に沿います』と本当に良い方たちで、胸が熱くなりました。
気温が下がり始め店舗での保護に無理が出てきた事もあり、私自身のトライアルの意味でも、数日前、我が家へ入れました。
予想通り入ってほしくない所へ潜り込んだり、土間に着いた足で部屋へ上がったり と案の定 私のストレスはありましたが、それは猫も同じ。人間の生活スタイルの道理は理解不能。
互いが極力ストレスなく共生するには、打開策が必要ですよね。
それは、人(家族)も同じ。
それでも、私の腕の中で寝落ちしたり、お風呂から出て来ると扉の前で待ってたり、私が留守中は、私の毛布に顔を埋めて寝てるそうで…。
あんなに世話を焼いてた主人より、私に慕ってくるなんて!
なんか、してやられてる感じさえしますが。
お陰で、部屋は隅々掃除が行き届き、断捨離も進みスッキリ。主人も率先して一緒に掃除をするようになってます。
(ついに、禁煙も⁈)
YouTubeや、サイト、昔 妹が読破したという猫に関する書籍、色々見て読んで悩みまくり、こうして、コチラにも辿り着きました。
物理的な条件は充分 揃っています。
・一軒家
・夫婦二人(初老、ギリギリ⁈)※13年後に猫も皆68歳になります)
・主人は自宅で自営
・必要ならキャティオも
・知識豊富な愛猫家の兄弟たち
・現在 県外大学院生の一人息子の承諾済(年に累計1ヶ月程度帰省、卒業後も、地元へは戻らない⁈)
同種が居る方が良いとか聞くし、抱き合って眠る猫の画像は、本当に癒されるので、運命かもしれない里親宅の存在を私達夫婦が阻止してしまう事になるのでは⁈
という考えも持ちました。
一番最近までは、先方に先住猫君も居るので、相性がダメなら出戻らせよう…!とも考えたのですが、出戻ると言う事は、この仔なり、先住君なり、どちらかがストレスを感じる事態なので、だとしたら、現状、互いに幸せにしてるなら、交わる事は出来なくなるけど、このまま それぞれの家で暮らすのが正解かな と思えて来ました。
とにかく この仔の幸せを一番に考えて。。。
意見を伺いたくて、打ち始めたコメントでしたが、言葉にしてるうち、自分の気持ちや状況がハッキリしてきて、たぶん、我が家のコにする事になりそうです。
これは、私の決意表明にもなるので、記念に残したいと思います。
私が痩せるほどに、考えて悩んで迷うので、『石橋を叩き割らないで…』としながらも、あえて苦言を…と、妹からは、実際に実家や弟宅の猫にあったエピソードも聞かされ(てんかん、老害、皮膚病、慢性腎不全、FIP)怯みそうにもなりましたが、もう、腹を括って対処するしかないですね。
それより、能天気な主人が言うように、伸び伸び暮らさせてあげたらノンストレスで、先天性の欠陥さえ無くなるよ!って。
そんな発想も必要かもしれませんね。
私も、コレで愛猫家の仲間入りでしょうか?
本当に、猫って不思議な存在ですね。
小さいのに、とても大きな存在です。
この仔の誕生日を勝手に8月8日生まれと想定して(世界猫の日)やがて3ヶ月。先日、キッチンスケールでは計測不能になってました!1.1kgです。確実に成長してます。
これからも、ずーっと成長を見守りたいです。
今夜、これから帰宅して、子猫ちゃんへ『これから宜しくね』と宣言します。
長々 長ーーーっと
失礼しました。
最後まで読んで下さってありがとうございました。
dharmaさん、コメントありがとうございます。返信が遅くなって申し訳ありません。
熱のこもった文章をじっくりと読ませていただきました。dharmaさんの気持ちの移り変わりや、ご家族やまわりの人たちとのやりとりがすごく伝わってきました。
いちばん印象的だったのは、
”私の腕の中で寝落ちしたり、お風呂から出て来ると扉の前で待ってたり、私が留守中は、私の毛布に顔を埋めて寝てる”
のところでした。これ以上の幸せはないように感じました。
それと同じくらい、虫が出てしまったところも驚きました。そういった話はあまり表に出てこないですけど、やっぱり生き物ですからありえるんですね。
でもそこで気持ちが離れてしまうのではなく、逆に愛情を強く感じるようになったところに、dharmaさんのやさしさ、心の強さのようなものを感じました。
はたして自分が同じような状況になったとき、そういう判断を下せるか自信がありません。もし実際にそうだったとしたら、やはり自分には飼う資格はなかったのだろうと思います。
といいつつも、まだ未練のようなものはあり、夫婦関係も北極なみになっている今、猫がいてくれたらそれもちょっとは変わるかもしれないなと、押し入れにしまいっぱなしの猫トイレを見上げたりしています笑
dharmaさんがこれから先、ご家族の方と、猫ちゃんと、末永く幸せな日々を過ごせますよう、祈っております。
(さいごの、キッチンスケールでの体重測定で、笑ってしまいました)
こちらこそ、読んでいただき、ありがとうございました。
はじめまして。
猫数匹の飼育経験のあるものですが、「うちはこうしている」という経験談を書いてみます。
次に猫ちゃんを迎えたときの参考になれば幸いです。
あくまでも「うちはこうしている」という話なんで、適当に読んでおいてくださいね。
【トイレ】
トイレに猫の好きなタイミングでさせて、気づいたときに片付けています。
砂の量があれば半日くらいそのままでも問題ありません。
砂の量は多いほど良いそうで、衣装ケースをトイレにしている人もいるんだとか。
砂はお手頃価格でどこでも売っているものだと、ライオンの「においをとる砂」が良いです。
その他の商品はイマイチですね。
【ごはん】
半日~1日分の量を入れて置き餌にしています。
猫は食べたいタイミングでちょっとずつ食べています。
一回分の量を自動で出してくれる自動給餌器というものもあります。
【いたずらへの対処】
基本的に猫の行動に合わせるしかありません。
いたずらするような装飾品は置かず、大事なものは引き出しにしまい、使い終わったらすぐに片付けます。
紙類は確実に破いてくるので、特に注意しています。
猫に邪魔されたくない大事な作業をする時には部屋から閉め出します。
そのときだけケージに入れてもいいかもしれません。
鳴いたりしますが、しばらくする
と諦めます。
終わったらご褒美のおやつをあげたり、たっぷり遊んで構ってあげます。
【遊び】
じゃらしでジャンプさせまくったり、トンネルダッシュなど、体力を使う遊びをさせると満足するようです。
遊びの量が多いと問題行動も減ります。
猫の世話は基本的に私ひとりでしています。
家の中は自由に行き来させていますが、他の家族には警戒しているのか、私の部屋以外にはあまり行きません。
トイレやご飯、おもちゃ、寝床は私の部屋に置いています。
私の部屋が縄張りの本拠地(?)という認識なのかもしれません。
以上、ざっと書きましたが、ポイントは家の中を猫仕様にすることと、猫の習性を理解することかなぁ、と思います。
あと、ペットを飼っているといたずはされたり、部屋を汚されたりするのは普通にあるので、細かいことは気にしないことです。
これができればさほどストレスなく飼育できます。
といっても、色々な事情で簡単にできない方もいますよね…。
環境が整った時、また猫ちゃんとの良い出会いがあるといいですね。
長文失礼しました。
モモさんコメントありがとうございます。すごくわかりやすいお話でした。
トイレも半日くらいならなんとかなるものなんですね。そう考えるとちょっと気が楽になります。
ごはんも置き餌という方法もあるんですね。出したら出しただけ食べてしまってあとは手をつけないのかなと思っていました。
読ませていただいていると、またあの頃の気持ちがよみがえってきます。今でも猫の譲渡サイトを覗くこともあったりで、未練はあるのですが、「家族全員が同意していること」というところで止まってしまいます笑
できることなら、もっと早くから動き出すべきだったのだろうなあと、今になって思っております。
初めまして。
まさに本日保護猫のトライアルに断念し、保護施設へお返ししました。
猛烈な寂しさと猫ちゃんへの申し訳なさを感じて傷心の中涙していた所、本ブログを見つけたので思わずコメントさせて頂きました。
私は一人暮らしの会社員です。6ヶ月のオスを保護団体から1匹譲渡して頂きました。
3週間弱の共同生活の中で早々に懐いてくれてとても可愛がっていたのですが、子猫の運動量や要求、本能的な反応についていけず、相談や協力を求める相手もなく、この先本当にやっていけるのかと漠然とした不安に常に苛まれる様になり、自律神経失調症の手前の状態になってしまったため、泣く泣く断念する事にしました。本当に猫ちゃんには身勝手な理由で振り回す事になってしまい、申し訳なさで一杯です。
このような気持ちの中、少しでも似たような経験をお持ちの方がいないかを探していたところ、本ブログに辿り着きました。
ユウさんの経験談に涙するとともに、皆さんがコメントされていた「飼う事自体が目的になっている」という表現にハッとさせられました。
思い返すと自分が一人暮らしでフルタイムで働いているのに本当に猫ちゃんと暮らす体力・気力の余裕はあるのかという根本的な問題にちゃんと目を向けることが出来ておらず、どうにかなると思っていたのでしょう。今考えるととても無責任な判断でした。
ふと猫のことを思い出して涙が急に溢れてきます。自分が招いた事ですが、とても辛い気持ちで一杯です。
でもユウさんのこの記事を見て、自分の気持ちや問題にちゃんと向き合うヒントを得られた気がしました。まだ猫には未練があり、再引き取りの気持ちもわずかにあったのですが、自分の根本的な問題がある以上、辞めておくのが猫のためだと思いました。
また気持ちが乱れた時には拝読させていただきたいと思います。
この記事を書いてくださってありがとうごさいました。
私が迷惑をかけてしまった猫の幸せを日々願って生きて行こうと思います。
もももさん、はじめまして。コメントありがとうございます。
お一人で悩まれていたご様子がすごく伝わってきました。相談する相手がいないというのは本当に大変なことだったと思います。
自分を責めてしまいがちかもしれませんが、それだけ真剣に猫のことを考えてきたということですから、ここまで頑張った自分を認めてあげていいのではないかと思います。
それに一人だからこそ猫にいてほしいというのもありますよね。そう思うのは自然なことですし、私が一人暮らしでも同じ気持ちになったと思います。
猫ちゃんも決して振り回されたとは思ってなくて、楽しい3週間だったかもしれないですよ。
もももさんがこれから先、猫と暮らすことになるにしろ、また別の暮らしをしていくにしろ、かけがえのない人生を送られることを祈っています。
記事を読んでいただきありがとうございました。
初めまして。
最近まで保護猫の預かりボランティアやってました。ほんの数頭ですが個人で保護〜譲渡までしたこともあります。
古い記事に今更こんなコメント残す必要ないかなとも思いましたが、すみません。
二度と猫を含むペットに関わらないでもらいたいと個人的に感じます。
他の方への返信を拝見しましたが、未だに里親募集をご覧になられてるとのこと。メチャクチャ引っかかりました。
ご家族の同意がその後得られたから、見てらっしゃるのでしょうか?
もし、見てて飼いたくなったら、また直談判されるのですか?
愛情も時間もお金もかけて一生懸命お世話した側としては、親心と言いますか、まずはおうちにいる方「全員に」迎え入れてほしいです。ウソつかれて困るのは私たちではなく猫なので。
子猫ならなおさら、多感な時期を一日でも無駄にしたくないと思う保護主さんも多いと思います。
暴れられるのが困るという前提があって、どうして初めてのお迎えに子猫を希望されたのかもよく分かりません。
成猫なら性格もある程度固まっていますし、体調も崩しにくいです。遊びも子猫ほど激しくない子は多いですよ。大人の猫が懐かないというのは間違いです。
いずれもインターネットですぐに調べられる内容です。
総じて、事前の情報不足と、猫飼いたいがためのウソで、このような問題を招いたのではありませんか?
本気で飼いたいなら、里親募集を眺める前に、猫の情報サイトから見てほしいです。本当に基本的なことを(急に子猫を拾ったとかでないなら)飼うまで知らなかった・後から分かった…じゃあ、ちょっとね。と思います。
こういう事をわざわざ書いていくから保護猫活動家は過激だとかコソコソと言われるんでしょうけど、実際、過激にならざるを得ない事例も多いんです。
いきなりやってきて不躾で申し訳ありませんが…ほんと勘弁してください、という気持ちになりました。
こんにちは。我が家でも2匹目の保護猫さんをお迎えしようと思っており
こちらの文章がとても参考になりました。
どうしても、猫が増えるというと楽しいことばかりに目が行きがちですが
実際にあった大変だったことなどをとても細かく書いてくださっていると
ああ、やはり生き物を飼うのは生優しいことではないんだなと再確認いたしました。
ありがとうございました。
annnonyさん、そのようにおっしゃっていただき恐縮です。
もうすでに一緒に暮らしている猫ちゃんがいるんですね。羨ましいです。私の場合は叶わなかったですが今でもときどき猫と暮らすことを思い浮かべたりします。
読んでいただきありがとうございました。