- 販売職って具体的にはどんな仕事をするのかな?
- 大変なことってあるのだろうか?
- 自分のようなタイプでも販売の仕事ができるだろうか?
販売は日常的によく見かける仕事の一つですが、具体的にどんな仕事をしているかというと意外に知られていないのではないでしょうか。
売場に1日立って、来たお客様を接客していればいいんでしょ?と思いがちですが、それは外から見たときの想像であって実際は違います。
表に見えない仕事が販売職にはたくさんあるのです。
ここでは、営業職のあとに2つの業界で販売職を経験したわたしが、仕事の内容についてお伝えします。
販売職の仕事【入店3か月くらい】
仕事の内容といってもお店や経験年数や立場、役職でずいぶん変わってしまうので、ここでは比較的どのお店でも同じだと思われる、入店3ヶ月の間に覚えるべきことについて紹介します。
つまりピカピカの新人の時期の仕事ですね。
商品を覚える
まず第一はこれですね。商品を覚えること。これなしでは始まりません。
実際に始めてみると分かりますが、店には非常にたくさんの商品があります。外から見て想像していたよりはるかに多いことに気づくはずです。
商品について覚えることは大きく2つに分けられます。
商品知識について
販売するにはこれらの商品の特徴を把握しておかなければなりません。
- 色、形
- 機能、使い方
- おすすめのポイント(あるいはデメリット)
興味を持ってくれたお客様にどうやって勧めるのか、どんなお客様なら合うのか、似たようなものでおすすめできるものはあるのか等、知っておくべきことは山ほどあります。
また、日々新しい商品が生まれてくるので、いつになっても学びの姿勢は必須です。
商品の配置、棚割りについて
特に広いお店の場合は、どこにどの商品があるのかということをしっかりと把握しておく必要があります。
また、自分から勧めるときも、サッと案内してあげる必要があります。
そんなの当たり前じゃんと思いがちですが、広い店だと意外にありがちなので、店内のことについてはきちっとおさえておきましょう。
余裕があれば、お客様の導線がどうなっているかということも考えておくといいでしょう。
ストックについて知る
販売職を始めて最初に気づくのがこの2つです。
- ストック場ってこんなに広いの?
- ストック場にいる時間が長い!
ストック場は広い
ストック場が狭くて苦労してるというお店もあると思いますが、それでも外から想像していたよりもストック場は広いのではないでしょうか?
場所、面積はともかく、店舗から想像していたよりもはるかに多くのストックが用意されているはずです。
ただ、店頭のすぐそばにストック場があればいいのですが、中には遠く離れているという店もあります。
あっちに走って、こっちに走って、と販売員は裏では走り回っていますよw
ストック場での仕事
販売員は1日中売場に立っているようなイメージがあると思いますが、それは大違いで、実はストック場での仕事が想像以上に多いです。
ではストック場でいったい何をするのでしょうか?
納品作業
当たり前ですが、店頭に並んでいる数多くの商品はだれかが勝手に並べてくれるわけではありません。
ぜんぶ自分たちで並べるのです。
販売職を始めると、最初はその物量の多さに驚くはずです。
それらの商品を売場に出品したり、ストック場に運んだりします。
ストック場はすでに商品でぎゅうぎゅう詰めになっているので、頭と力を使ってなんとか押し込みますw
品出し作業
店頭で販売された商品をストックから補充します。出ていなかったから売れなかった、はもったいないですからね。
販売員が多いと、知らないうちに売れてなくなっていたりするので、商品にはつねに目を光らせておくことが必要です。
返品作業
これもお店によりますが、売れなかったり、不必要になった商品は返品します。
店頭ではできないので、ストック場や裏の通路みたいなところで黙々と取り組みます。
棚卸
一般的には1年に2度「棚卸(たなおろし)」があります。
とにかく商品を数えまくる。数えて数えて数えまくってそれが伝票上の数と合っているかを確認する仕事なんですが、、、
これがまあ、合わないんですよね。半年に一度だからしょうがないよね、、、
と、グチはさておき、この時期はストック場でひたすら商品を数えることになります。
もうめちゃめちゃ地味な仕事です。
販売の仕事
中には上記の仕事を習熟しないと店頭での販売をさせてもらえないというお店もあるのかもしれません。
が、たいていは販売も裏の作業も同時に行っていくのではないかと。わたしもそうでした。
なんといっても販売職のメインは商品を売ることです。
喜びを得られるのは「売れたとき」です。
つらくなるのは「売れないとき」です。
とてもシンプルで、明白。このあたりは営業と似てますね。
販売の研修やトレーニング
よほど小さいお店でないかぎり、新人のときは研修があるはずです。
- 商品についての研修
- 販売手法についての研修
ただ、「研修」という形をとって行われるものと、「OJT(オンザジョブトレーニング)」のように、実際に仕事を進めながら行われるものがあります。
当然、後者の方がしんどいです。いっときは辞めたいと思うときもありました、正直に言えば。
だからできればちゃんとした研修があるほうがいいですね。
伝票作成の仕事
販売の仕事は伝票と切っても切れない関係です。とにかくもう伝票だらけ。
商品が移動する際には必ず伝票が必要、ということは知っておいたほうがいいでしょう。
- 商品の入荷
- 返品
- お客様からの注文
- 修理品の預かり
これくらいは当たり前で、他にもたくさんの伝票があります。
すべてメールになっている会社もあると思いますが、小売業界にはけっこう古い体質の会社も多いので、伝票でのやりとりが残っていたりします。
顧客情報には細心の注意を
もっとも気をつけないといけないのは顧客情報に関する伝票です。
商品の注文や修理の預かりなど、店頭では数多くの顧客情報を含んだ伝票が生まれます。
「顧客情報流出」が大きなニュースになるように、それこそ企業の土台を揺るがしかねません。
なので、もしこれが1枚でも紛失しようものなら大変なことになります。それこそお店をひっくり返しての大捜索が始まります、冗談じゃなく。
なので伝票の管理には細心の注意をもって取り組むことが大切ですね。
ということで、入店3ヶ月のあいだに想像される仕事内容を紹介しました。
実際にはこれ以外の仕事もあると思いますので、一例としてご理解ください。
販売職に必要な資質
これはわたしの所感ですが、一言でいうと、人と接することに極端な苦手意識がなければ大丈夫です。
ですから基本、販売をやりたいと思うのなら、できます。
ただ、これでは少々不親切なので、もう少し分解してみます。
お客様の目を見て会話ができる
別に目じゃなくても眉間のあたりとか、あごのあたりでもいいんですけど、とにかくお客様と向かいあって会話ができること。
これはもう、どうしようもなく必須です。
なぜなら会話をすることなしに販売することはできないからです。当たり前すぎますね。
ですから日ごろから人と話をするのが好きというのなら、とりあえず第1段階はクリアすることができます。
さらにもう少し言えば、会話からお客様の要望を読み取ることができればもっと販売できるようになります。実際、わたしのまわりでもそういう人はよく売っています。
まわりの人とうまくやっていける
営業と違い、販売はチームワークです。
もちろんそれぞれが販売の目標を持っているので評価の一部分は個人の数字なのですが、現場は集団での活動です。
だからまわりの人たちとうまくやるのは絶対に必要。
新規開店の店舗でもない限り、そこには古参のメンバーを中心にさまざまな人がいます。
年配の人もいれば若い人もいるかもしれません。よくいえば個性的、悪くいえばとっつきにくい人もいるはずです。
そういった動物園のような環境でうまくやっていく能力が必要なわけです。
ただ、こればかりはその場に臨んでみないと分かりません。
なのでそういう状況をある程度は想定しておくことが大事です。
体力が必要
体力が必要といっても人並みであれば問題ありません。
つらいのはセールの時期などでしょうね。この時期は覚悟しておいたほうがいいでしょう。まあ、年に2回と割り切るしかないですね。
販売職はやせる?
わたしの勝手な所感です。
販売の仕事をするとやせるように感じます。
ただし、男の場合限定。
というのも、これまで営業から販売に移った人をわりと数多く見てきたのですが、男性の場合はやせた人が多かったのです。
営業マンのときはガッチリした体形だったのに、販売に移ってからヒョロっとしてしまったとか。
たしかに(一部の例外を除いて)、販売員の男性には太っている人は少ないように感じます。
ただ、女性は別です。
というかむしろ逆?
けっこうふくよかな人が多い気がします(遠回しな言い方をしました)。
わたしのまわりでもそういった人が多く、、、(これ以上はやめときます)
人と話すのがきらいでなければ
さいごは話が脱線してしまいましたが、結論としては、人と話すのがそこまできらい、苦手というのじゃなければ販売の仕事はできます。
だからほとんどの人はできるはずです、やろうと思えば。
逆に、人と話すのが苦手という人は苦労します。
できないとは言いませんが苦労します。
なぜ断定できるかというと、自分がそうだったから。
- 人と話すのが苦手
- 人と会うことに身構えてしまう
- 人の目が気になる
簡単にいうとこんなタイプなので、販売の仕事でとても苦労しました。もううやめたいと思ったことも何度もあります。
なので、わたしと同じようなタイプなら、販売はできないとはいいませんが苦労する可能性があるということを知っておいてほしいと思います。
販売の仕事を探すなら
販売の仕事は常に求人があります。
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なので、まずはどんな企業が求人を出しているかを知っておくことが必要です。
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対象 | 転職支援サービス |
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販売の仕事は大変だけど
結論としていうと、販売の仕事は外から見ているより大変です。
しんどいことも多いです。特に性格的に合っていないとつらいと感じることも多くなるかもしれません。
そうではなく、わりあいその辺のことは普通にできる、しているというなら、販売の仕事にもスムーズに入ることができるのではないかと。
わたしのまわりでも販売を続けているのは本当に普通の人です。そして皆、何年もずっと続けています。
販売の仕事は実は慣れてしまうと楽という面もあるんですよね(慣れる人にとっては)。
やることがだいたい決まっているので日々のサイクルになじんでしまうと意外に続けていけるものなのです。
AIの発達により販売の仕事は機械にとって替えられるという意見もよく耳にしますが、それは機械ができる分野においての話です。
機械ではできない販売もまだまだたくさんあるのです。なので必要以上に不安になることはありません。
もし販売の仕事に興味があり、自分でもできそうだと感じるのなら、ぜひトライしてみてください。
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