こんにちは、「おとなしい人」を半世紀にわたり続けてきたユウです。
今回は、
おとなしい人に合う仕事ってあるのかな?
という思いから、検索窓に「おとなしい 向いてる仕事」と打ちこんでこの記事にたどり着いたあなたに、ひとつだけ伝えておきたいことがあるのでそれについて書きます。
「おとなしい人に向いてる仕事」を検索する必要なんてない
「おとなしい人に向いてる仕事」を検索する必要はありません。
その理由について書きます。
その仕事、本当に向いてるの?
「おとなしい 仕事」で検索すると、「おとなしい人に向いてる仕事〇選」とか「おとなしい人に合う職業」とかがたくさん出てきますよね。
わたしはこんなタイトル(「おとなしいですが何か?」)のブログを運営しているのでそれらを読ませていただいたわけですが、
ちょっとびっくり。というのも、
…その仕事、向いてなくね?
と思うような仕事までが紹介されていたのです。
別にひと様の書いたものにどうこういうつもりはないのですが、例としてひとつだけ紹介します。
思わず「ウソでしょ?!」と声が出そうになりました。「いや、無理でしょ・・・」
一見、ホテルのフロントスタッフは静かな場所で寡黙に仕事をしているように見えます。絵としては無口でいるように見えるので、そこからおとなしい人に向いてるよという理屈なんでしょうけれど、はっきり言ってあの仕事はおとなしい人じゃつとまりません。
この仕事が、自分からは話さない、常に受身、注目されるのが苦手なおとなしい人にできるのかなと。
おとなしい人の特徴について
というのも、多くのサイトで「おとなしい人の特徴」としてこんなふうに解説されているんですよね。
おとなしい人の特徴
- 自分のペースで仕事に取り組む
- 話を聞くのが苦でない
- 目立つのが苦手
- 自分からはあまり話さない
- 常に受身
「空気を読むのがうまい」「話を聞くのが苦でない」というのは状況や相手によるのですが、でもだいたい合っていますよね。
それなのになぜかその後に紹介されている仕事には、おとなしい人に合っているとは思えないものまで並んでいるんです。
仕事が向いているかどうかについて
もちろんわたしだってそこに書かれている仕事のすべてを知っているわけではありません。
「自他ともに認めるおとなしい人間」である自分が、苦手な営業を25年、販売を4年やってきたから、ということもあります。
ちなみにわたしは販売員としてカウンターに立つことがありますがふつうにいやですね。お客様が来るとあとずさりしたくなります(失格)。
だからホテルマンも無理です。
「おとなしい人」には2通りのタイプがある
Melanie van de SandeによるPixabayからの画像
実は「おとなしい人」には2つのタイプがあります。
- 自己肯定感の高いおとなしい人
- 自己肯定感の低いおとなしい人
これは同じ「おとなしい人」でも両者をまったくの別人にします。そのことについて説明します。
おとなしいけど自己肯定感の高い人
自己肯定感の高い人は自分を認めてあげることができます。いいかえれば「自分のことが好き」な人です。
その理由はあとで説明するとして、このタイプの人は自分がまわりからどう見られているか、を気にする必要がありません。
だから自分の素直な気持ちにしたがって行動することができます。
「おとなしい 向いてる仕事」で検索することもありません。「自分はこの仕事をしたい」という思いからスタートするので仕事自体を調べることはあっても選択に迷うことはないのです。
おとなしくて自己肯定感の低い人
が、自己肯定感の低い人は違います。
自分に自信がない。
自分がまわりからどう思われているかが気になって仕方ない。
こんなことをしたらあの人はどう思うだろうか?といったことに心を奪われ、自分から積極的に行動することができないのです。日常生活もつねに受け身。
だから「自分に合う仕事はあるかな」から入っていくのです。仕事の選択肢を求めている。
つまり、「受身」なんです。
与えられた選択肢の中から自分にできそうな仕事を探す、という時点で受け身になってしまっているんです。
でも、ここでちょっときついことを言いますが、
受身で選んだら仕事への気持ちも受け身になってしまい、そうなるとやりがいを感じられなくなります。
やりがいを感じられないと、仕事が面白くなくなり、成果も上がらなくなり、やがては「この仕事、向いてない…」という黄金の、いや暗黒のループにおちいってしまいます。
これが、自己肯定感の低い人が仕事を選ぶときに陥りがちなことです。
関連記事:「自分が嫌い?自己肯定感を高めるために誰でもできるとても簡単な方法」
自己肯定感の違いが生まれる理由
同じおとなしい人でありながら、どうして2通りのタイプに分かれてしまうのか、わたしはこのように考えています。
個人的な推測なのですべてを真に受けなくてけっこうです。でも大きく外れてはいないはず。
過去に、おとなしいことでいやなことがあった、という経験がなければ自分を嫌いになることもないですよね?そのままの自分を認めてあげられるはずです。
でも、そういう経験をしていれば、「自分がおとなしいがためにいやなことがあった」という思いになります。
だからおとなしい自分を認めてあげられない。おとなしい自分を変えたい、となってしまう。
でも変われない自分に対し、ますます自己肯定感が低くなってしまうのです。
それは「おとなしいと言われたくない」と感じている人が多いことからも分かります。「おとなしい=マイナスイメージ」なんです。
おとなしい人が仕事で意識すべきこと
だからこそ、自己肯定感の低い人は、検索で向いてる仕事を探すよりも前に考えるべきことがあるのです。
- 思考を外に向ける
- 主体的に動く
順に説明します。
思考を外向きに変える
自己肯定感の低い人が仕事を考えるときの基準ってこんな感じだと思います。
- 自分が何をするか
- 自分がどう働くか
- 自分がどんな気持ちになるか
何が言いたいかというと、基本的に思考が内向きになっているということです。自分のことばかりが気になる。ベクトルがすべて自分のほうに向いているということです。
内向きなのは自分を守ることを考えてしまうから
もちろんこれには理由があります。
自己肯定感が低いと自分に自信がなくなります。だから、
- 嫌なことを言われたらどうしよう?
- こんなことを言って嫌われたらどうしよう?
- ヘンに思われたらいやだから黙っておこう
こんなことばかり気になります。過去にいやな体験、つらい思いをしていることで、そういうことから無意識に自分を守ろうとしてしまうのです。だから思考が内向きになる。
これはしかたないことです。あなたが悪いわけじゃありません。だからそのことで自分を責める必要もありません。
仕事では思考を外に向けよう
思考の向きを切り替えましょう。
- この人は今何を考えているか
- 何をしてあげたら喜ぶか
- 職場の人たちに何をしてあげられるか
今まで自分に向いていた視点をまわりにいる人に向けてみてください。その人が何を求めているか考えてみてください。そして行動に移してみてください。
ひょっとしたらあなたは今の仕事が自分に向いてなくてつらいと感じているかもしれません。
なので、そのことに少しでも感謝の気持ちをもって、目の前にいる人たちに何ができるかを考えてみてください。
自分にばかり向いていた視点をまわりの人たちに向けることで見えてくるものがきっとあるはずです。
主体的に動いてみる
これもとても大切なことです。
言われたことだけをやる仕事
あなたはこんな気持ちで仕事にのぞんではいませんか?
- 言われたことだけやっていればいい
- 自分に関係のないことには首をつっこみたくない
- 責任を持ちたくない
この考え方のままだと仕事にやりがいを感じられず、いつまでたっても半人前で成長もありません。
・・・というのは自分で体験したことなので書けるのですが汗
これではいつまでたっても仕事がつらい、向いてないと感じることになってしまいます。
自分からやってみる
TeroVesalainenによるPixabayからの画像
まずは自分から動いてみることです。言われる前に動く。言われてないことをやってみる。
おとなしい人、自己肯定感の低い人には「思考を外に向ける」以上に難しいことかもしれません。職場の状況によってはそんなことができないんだよということもあるでしょう。
でもできないにしても意識だけでも変えてみてほしいのです。
この変化が超絶大事。
ここにいたるまでは、
というやっかいな壁を乗り越える必要があるのですが、苦労して乗りこえてみると、今まで見えていなかったものが見えてきます。
それが「気づき」です。
- あれ、こうしたほうがいいんじゃないか?
- このお客様に電話しておいたほうがいいんじゃないの?
- この仕事、今のうちに片づけておいたほうがいいよね?
そんなことが感じられるようになってくるのです。これが主体的に動くことの効果です。
これが見えてくると、あなたは変わりはじめます。
おとなしい人も仕事のやりがいを感じられるように
andreas160578によるPixabayからの画像
誤解のないように言っておきますが、このブログでも口酸っぱくしてくりかえしているように、向いている仕事を探すことは大切です。人生はそのためにあるといってもいい。
なので「自分のやりたいこと」を指標に、「自分の意思」をもとに、向いてる仕事を探してください。
もしあなたが、今の仕事は面白くない、やりがいも感じられないと感じているのなら、今一度、仕事に対してどういう気持ちで臨んでいるかをふりかえってみてください。
人間関係が悪くてやめたい、と感じている場合は別にして、単に仕事が面白くないということであれば、今回お伝えしたことを試してみてもいいと思います。
向いてない仕事というのはその見極めが難しいですが、やれることをやった上で決断したほうが自分自身も納得することができますよね。
あなたがやりがいを感じられるようになることを願っています。
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