映画『舟を編む』に見る、自分に合った仕事を選ぶことの大切さ

つらい営業

 

  • 人とコミュニケーションをとるのが苦手
  • なのに向いてない営業をしている
  • このまま続けていっていいのだろうか

 

向いてないと思う仕事を続けていると悩みがつきないですよね。

 

向いていなくてもがんばっていくべきなのか、それとも思い切って仕事を替えるべきなのか。

 

その問いに対するわたしの答えは後者です。自分に合った仕事を探すほうがいい。

 

その理由をある映画を通して説明します。

 

三浦しをんさん原作の『舟を編む』という映画です。よかったらおつきあいください。

 

注意!
記事中、ネタバレになっているところがあります。これから観るという方はその点ご了承ください。

 

 

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向いている仕事に就いたからこそ輝けた

 

出だしのストーリーだけご紹介します。

 

人と話をするのが苦手で、社食でも一人で本を読みながら過ごすような内向型人間の馬締(まじめ)くん。

 

営業部での成績もおもわしくなく、まわりからも営業に向いてないと思われていた馬締くんは、しかし、ひょんなことから辞書編集の部署に異動することになります。

 

それはまさに彼にぴったりの仕事でした。

 

新しい部署での出会いや、仕事(やプライベート)でのさまざまな経験をへて、人との関係を作ることが苦手だった馬締くんがしだいに成長していく様子が描かれています。

 

以降の内容はここでは触れません。わたしが伝えたいのは、

 

営業でパッとしなかった内向型の馬締くんが輝くことができたのは、辞書編集という自分にぴったりの仕事に就けたから

 

ということです。

 

向いていなかった営業

営業 向いてない

 

出版社の営業をしている馬締くんは本屋さんに営業をかけますが、あまりに平板なトークのため、相手に煙たがられ、まったく商談になりません。

 

会社に戻った馬締くんは上司に成果を聞かれますが、もちろんそんなものはありません。

 

「ちゃんと決めてこいと言っただろ」だけで解放されていたので、営業経験のあるわたしからしたら、この上司は淡白でいいな~、なんてことを思ってしまいました。

 

実際の現場はもっと辛辣ですよね?ここから「なんで売れないんだよ?」「どうすんだよ?」と始まるのが世の営業ではないでしょうか・・・

 

なんて話はさておき、馬締くんも営業ではまるで成果を出せなかったのです。

 

 

向いている仕事に異動

 

営業が向いていなかった馬締くんは辞書編集部に異動になり、そこから人生が変わり始めます。

 

それはやはり向いている仕事だったからです。

 

  • もともと本が好きで
  • 細かい作業を続けることが苦にならず
  • 作りあげることに熱意を持っている

 

という彼は辞書編集の世界にどっぷりとはまっていくことになります。

 

見ていても、そりゃこっちの仕事の方が合ってるよなと思わずにはいられませんでした。向いてる向いてないというのははたから見てもだいたいは分かるものなのです。

 

だから人から「向いてない」と言われたとしたら、それはある程度は正しいということを知っておいてもいいでしょう。

 

 

 

営業のままでは輝けなかった

 

もし馬締くんが営業部のままで、苦手な営業をがまんしてやり続けていたらどんな人生が待っていたのでしょう。

 

向いてない仕事を続けていたら?

 

もし彼があのまま営業を続けていたら?

 

それじゃ映画にならないですが、でももし馬締くんが営業を続けていたら、きっとつらい毎日を送ったことだろうと思います。

 

売れないと次第にお客さんのところに行くのがいやになります。当然数字も上がりません。

 

上司にも責められ(一般的には)、自分も自分を責め、どんどん自己肯定感が下がっていきます。

 

映画とは似ても似つかないくすぶった人生を送ることになります。

 

向いてないものは向いてない

 

苦手な仕事でもがんばってやるべきだと思い(あるいは人からそのように言われ)、自己啓発書を買い込み、日々営業を続けていたら、いつかは輝くことができたでしょうか?

 

わたしにはそうは思えません。

 

いくら頑張ったところで合わないものは合わないのです。苦手なものは苦手なのです。

 

人とのコミュニケーションをとること自体が苦手なのに、そのコミュニケーションをとることが仕事の大部分を占める営業を続けたところで、報われるとはどうしても思えないのです。

 

事実、わたしは20年以上営業の仕事を続けてきましたが、さいごまで苦手のままでした。

 

もちろん自分なりに努力はしました。それがすべて無駄だったとはいいません。

 

が、今にして思えば、

 

苦手を克服しようとするより、得意なことを伸ばす仕事をやりたかった

 

というのが偽らざる気持ちです。

 

自分に合う仕事を見つけることの大切さ

通信添削 メリット

 

映画の中でこんなセリフがあります。馬締くんが10年以上お世話になっている下宿先のおばちゃんが、人とのコミュニケーションのことで悩んでいる彼にかけるセリフです。

 

 

若いときに一生の仕事を見つけられて、それだけでみっちゃん(馬締くん)は幸せなんだから。

 

 

わたしはこれを聞いて、胸を貫かれるような思いがしました。

 

そして悟ったのです。

 

自分が一生をかけられると思える仕事に出会うことが何よりも大切なんだと。

 

自分に合う仕事を見つけることはそれほど大切なことなんだと。

 

そのことをこのセリフは教えてくれたのです。

 

そしてわたしは自分が一生をかけられる仕事に就けなかったことを今さらながら知り、その思いが胸を貫くように苦しく感じたのです。

 

だから向いてない仕事で悩み続けているあなたに言いたい。

 

 

向いていない仕事をできるようになる努力も尊いですが、でも本当にそれでいいんでしょうか?

 

その努力はいつかあなたを輝かせてくれるのでしょうか?

 

 

あなたが輝くための道は本当は別のところにあるかもしれないということを、あらためて考えてみてください。

 

おとなしい、内向的な人ほど向いている仕事に就くべき

 

わたしは思います。

 

おとなしい性格で悩んでいるという人ほど自分に合った仕事をするべきだと。



内向的な性格の人ほど向いている仕事を探すべきだと。

 

というのも、そういう人ほど自分に合わない仕事をしたときの違和感が強くなるからです。

 

できない、向いてないという思いが強くなってどうしようもなくなる。

 

外交的な人は大丈夫なのです。外交的な人はちょっとくらい合わなくてもそこそこコミットできてしまうものなのです。なんとかなってしまうというか。

 

でもおとなしい人は違います。合わないととことん合わなくなります。続けるのが苦痛になるくらい。

 

だからこそ自分に合う仕事を探してくださいというのです。

 

人の気持ちがわからないと悩んでいる人へ

 

さいごに、もう一度、下宿先のおばちゃんの言葉を紹介します(ネタバレになるのでこれから映画を観る人は画面を閉じてください)。

 

馬締くんは「自分には人の気持ちが分からない」と嘆きます。

 

これ、すごくよく分かりますよね。わたしも同じタイプで今まで苦労してきたので馬締くんの気持ちはすごく共感できました。

 

でもこれに対するおばちゃんの言葉がでした。

 

「えっ?!」と大きな声で驚いたあと、おばちゃんは言ったのです。

 

 

「他の人の気持ちが分からないなんて当たり前じゃないか。分かんないからその人に興味持つんだろ?分かんないから話をするんだろ?」

 

 

・・・思わず身が固まって動けなくなりました。

 

・・・そうか・・・って。

 

今までわたしは人の気持ちが読めない、分からないと自分の能力の低さを責めていたのですが、それは実は的外れな悩みだったんじゃないかって。

 

分からなくたっていいのかもしれない。分からなければ聞けばいいんだから。そんなふうに感じることができたのです。

 

だからもしあなたがわたしと同じようなことを悩んでいたら、このおばちゃんの言葉をかみしめてみてください。

 

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ストーリー自体を楽しみながら、自分の仕事に対するあり方をふりかえることができます。

 

同時に、仕事ができることの尊さも感じることができる映画です。

 

ぜひ一度ご覧になってみてください。

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