百貨店の外商が取り扱う8つの高額品を一挙紹介!【経験20年以上】

転職

 

 

百貨店の外商が高額品を取り扱うというのは知っているけど、具体的にどんなものがあるんだろう?

 

そんな疑問を抱いている方に、某百貨店で外商を20年以上経験したわたしが、外商で扱う8大商品をお伝えします。

 

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百貨店の外商の仕事における取り扱い商品

 

前提として承知しておいてほしいのは、

 

取り扱い商品は百貨店によって違う

 

ということです。

 

〇〇百貨店では扱っている商品も△△百貨店では扱っていない場合もあります。また同じ□□百貨店でも店舗によって取り扱い商品は違います。

 

なのでこれから紹介する商品は一例である、ということをご理解ください。

 

宝石の販売

外商 宝石 販売

 

外商と聞いて真っ先に思い浮かぶのは宝石ではないでしょうか?

 

小さくて持ち運びがしやすく、高額になり、しかも女性が大好きな商品と言ったら宝石以外にはありません。

 

宝石は「ブランド宝石」と「一般宝石」に分けられます。

 

ブランド宝石(宝飾)の販売

百貨店 カルテイエ 販売

 

海外の有名ブランドの宝飾品です。誰もが知っているところだと「カルティエ」「ブルガリ」「ティファニー」などがありますね。

 

これ以外にも「ハリーウィンストン」「モーブッサン」「ヴァンクリーフ&アーペル」など、宝飾品には数多くのブランドがあります。

 

ブランドとしての認知度にくわえ、絶対の安心感があるので人気があります。特に若い人にとっては「宝飾品=ブランド」ではないでしょうか。

 

価格帯は数十万円から数百万円がメインです。

 

とはいえ、これらのブランドを扱えるのは大手百貨店にかぎられます。東京都内の百貨店ならほとんどすべてのブランドが入っていても、地方の百貨店ではあっても1つ、あるいは宝飾ブランドがないという店もあるでしょう。

 

その場合は「一般宝石」の販売が中心になります。

 

一般宝石(宝飾)の販売

宝石 販売

 

 

一般宝石とは上記のブランド以外のものをいいます。ひょっとしたらあなたのお母さんやおばあちゃんもタンスにしまっているかもしれませんね。

 

ダイヤモンド、パールを中心に、ルビー、サファイヤ、エメラルドといった「色石(いろいし)」、18金のアクセサリーなどを販売します。

 

アクセサリーといっても数万円という単位ではなく、価格はだいたい10万円くらいから数百万円。1000万円を超えるものもあります。

 

ほとんどは指輪やネックレス、イアリング、ピアスといった製品になっていますが、ルースといわれる石の状態からオーダーで商品を作ることもあります。

 

ブランド商品に比べ、一般宝石は対象となる顧客層の年齢は高くなります。

 

また、一概にはいえませんが、ブランド宝飾には値引きがなく定価のまま販売するのに対し、一般宝石には値引きがあります。

 

基本的に外商は自分の担当のお客様に販売するので、お客様のほうでも値引きがあることを知っていることが多く、特に一般宝石はその対象になります。

 

値引きの幅はまちまちで、2割から3割、あとは売場担当者次第というところでしょうか。

 

 

輸入時計の販売

腕時計 販売職

 

時計にはクオーツと機械式がありますが、外商で扱うのはほとんどが機械式です。

 

いわゆるスイスの高級腕時計がこれにあたります。

 

代表的なところでは「ロレックス」「オメガ」がありますね。

 

さらに「ブレゲ」「パテック・フィリップ」「オーデマ・ピゲ」といった老舗のブランドにくわえ、近年では「フランクミュラー」「リシャール・ミル」といった新鋭のブランドも出てきており、時計好きな人にはたまらないでしょう。

 

ただ、これも宝石同様、会社、店によって取り扱いが違います。やはりブランドの数では大手の百貨店、それも大都市部の店舗が圧倒的に有利です。

 

地方の店だとそもそも時計ブランドがないということもあるでしょう。

 

男性の外商マンだと時計が好きなことが多いです。実際に触ったり、腕にはめたりできるのもうれしいですね。

 

もし時計が好きなのであれば、可能なら都市部の百貨店をおすすめします。

 

 

美術品の販売

外商 絵画 販売

 

比較的どの店でも取り扱いがあると思われるのが美術品です。美術品にはブランドがないですからね。

 

美術品は大きく分けて「絵画」と「工芸品」の2つです。

 

絵画の販売

 

価格は、一概にはいえませんが、安くても20万円台くらいからでしょう。上は数百万円、数千万円になります。

 

絵画は「洋画」「日本画」の2つに分類されます。

 

分類 主な特徴 作家例
洋画 油絵、水彩 シャガール、ビュッフェ、藤田嗣治、東郷青児、等
日本画 墨、岩絵具を使用 横山大観、竹内栖鳳、川合玉堂、棟方志功、等

(※非常にざっくりとした説明です)

 

日本人画家ではやはり文化勲章、文化功労章を受章している作家が多いですね。もちろん若手、新鋭の画家の作品もあります。

 

 

工芸品の販売

外商 工芸 販売

 

工芸品は日本の工芸品と外国のものに分けられます。

 

①日本の工芸品(焼きもの)

 

焼きものには陶器と磁器があります。

 

分類 材料 種類(作家例)
陶器 備前焼(金重陶陽)、萩焼(三輪休雪)、益子焼(浜田庄司)、美濃焼(荒川豊三)
磁器 有田焼(井上萬二)、九谷焼(徳田八十吉)

 

合ってるかな?もし違っていたらゴメンナサイ。上記のように作家が人間国宝だと非常に高価になります。

 

価格帯はやはり数十万円から数百万円といったところでしょうか。

 

焼きもの以外にも輪島塗などの作品もあります。

 

 

②外国の工芸品

百貨店 ガレドーム 販売

 

外国の工芸品の代表的なものがヨーロッパのアンティークです。

 

19世紀後半から20世紀初頭、アールヌーヴォーの時代に活躍した、エミール・ガレやドーム兄弟を中心としたガラス製の作品です。

 

これらは不思議に富裕層に人気があり、小さいもので50万円以上、ちょっと大きくなるとすぐ数百万円になってしまうものなのですが、好きな方は買うんですよね。

 

あとこのほかに古い時代の古マイセンの食器や、磁器の陶板などもあります。

 

 

呉服の販売

外商 振袖 販売

 

百貨店はもともと呉服屋として創業した店も多く、呉服は売りのひとつでしたが、近年その売り上げは縮小傾向です。

 

やはり着る人が少なくなっているからですね。

 

呉服も2つに分けられます(違っていたらゴメンナサイ)。

 

分類 正装用 留袖、色留袖、訪問着、色無地、付け下げ、等
種類 おしゃれ着 紬、紅型、等

 

これ以外に代表的な正装として振袖があります。

 

昔は振袖が決まると100万円ということも少なくなかったですが、近年は振袖にそこまで出さない、あるいはレンタルで済ますというお客様もふえており、昔ほどには売上がとれなくなっています。

 

呉服は、着物を着るお客様を担当していないと販売するのはなかなか難しいです。

 

 

毛皮の販売

外商 毛皮 販売

 

主なものにミンク、セーブル、チンチラ、ウィーゼル、ヌートリアなどがあります。フォックスとかリスは少ないかもしれません。

 

価格はお手頃なもので40万円くらいからでしょうか。ロシアンセーブルのいいものになると数百万円はしますね。

 

昔のようにいかにも毛皮のコートというよりはシェアードといって毛が短く刈られているものが多いです。

 

裏側が毛皮になっているリバーシブルタイプも人気です。

 

ちなみに毛皮の販売員はおばちゃんが多いです。

 

家具の販売

外商 家具 販売

 

これまで紹介したものは「持ち回り」といって販売員と2人でお客様宅に販売に行くことがあります。

 

でも家具の場合は「これいかがですか?」とソファを担いでいくわけにもいかないので、基本、催事の案内と、情報による対応になります。

 

家具の催事 案内状を配りまくる → 催事で買ってもらう
お客様からの情報 お客様からベッドがほしいと言われる → 来店促進、ショールーム案内

 

他の嗜好品と違い、家具は必要なものなので必ずどこかで買います。他の店と相見積もりになることもありますが受注できると大きいです。

 

まれに新築に当たると、ダイニングセットからソファ、食器棚、ベッドとすべてあわせて数百万円になることもあります。

 

 

絨毯(じゅうたん)の販売

外商 じゅうたん 販売

 

ペルシャ絨毯の販売もわりと多いのではないでしょうか。

 

大きいものだと数百万円するものもたくさんあります。

 

価格は縫いの細かさによっても変わるので、玄関マットサイズでそれくらいするものもあります。

 

一般家庭にはまず置いてないですね。まさに富裕層向けの商品です。

 

近年では遊牧民の使うギャッベという絨毯も人気です。毛足の長いタイプでこちらはペルシャ絨毯とくらべるといくらかお手頃です。

 

 

オーダースーツの販売

外商 オーダースーツ

 

イージーオーダーではなく、フルオーダーのスーツのことです。イージーとの違いは「仮縫い」という中間地点のでフィッティングがあること。

 

仕付け糸をつけたままの半完成品をお客様に着ていただき、サイズ修正が必要なところがないかを確認します。これでより身体にフィットしたスーツができあがります。

 

ただ、こちらもお客様の高齢化が進んでおり、売上の確保はなかなか難しい昨今です。若い人はオーダーで買おうとは思わないですからね。

 

ただ、一度お客様ができると、冬物、夏物と毎シーズン作ってくれることが多いです。1着で20万から高いものだと50万くらいするものもあるので、定期的に作ってくれるお客様はとてもありがたい存在です。

 

百貨店の外商の求人について

 

ということで、外商が取り扱う代表的な商品をご紹介しました。

 

これ以外にもさまざまな商品があることからも分かるように、取扱商品の多様性は百貨店の外商の大きな特徴です。

 

1つの商品、1つの種類の商品だけを売るよりもたくさんの商品を扱う営業のほうがいいと考えるなら、百貨店の外商はぴったりの仕事です。

 

百貨店の外商の募集なんてそんなにないのでは?と思うかもしれませんが、表に出ていないだけで意外に外商セールスを欲している店はあります。

 

それらの情報を得るには転職サービスを利用するという方法が有効です。

 

転職サービスには非公開求人を抱えているところも多く、表に出ていない情報を入手することができるのが大きなメリットです。

 

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百貨店の外商も営業であるということ

 

ただ、ひとつ理解しておいてほしいことがあって、それは、

 

百貨店の外商も営業の仕事である

 

ということです。つまり、

 

営業の仕事にある辛さが百貨店の外商にもある

 

 

実際、わたしも20年以上外商の仕事をしてきて、取扱い商品に関していえば、こんなに面白い仕事はないと思います。これほどまで多くのものを扱える営業は他にはありません。

 

でも・・・

 

わたしは外商をやめました。20年以上続けたにもかかわらず。

 

それはやはり「営業がつらかったから」です。

 

いくら商品が好きでもそれをお客様に売らなければならないという仕事が自分には向いていないと感じました。

 

途中から替わった上司がひどかったというのも大きかった・・・

 

がまんにがまんを重ねて続け、さいごはこれ以上は無理だと思って外商をやめました。

 

なのでここで言いたいことは、

 

百貨店の外商の取扱い商品は多様性があっておもしろいけど、売れないとつらいのは他の営業と同じ

 

ということです。

 

営業の取り扱い商品は多いほうがいい

営業へ転職

 

もしこれを読んでいるあなたが、営業という仕事が、わたしほどいやではないのなら、百貨店の外商にチャレンジしてみてもいいと思います。

 

百貨店はもうダメだと巷(ちまた)では言われていますが必ずしもそうとばかりはいえません。こんな時代だからこそ、外商のウェイトは高まってきています。

 

日本において、富裕層のVIP顧客に対し、きめ細やかな対応ができるのは百貨店の外商をおいてほかにありません。

 

ですからあなたがもし、営業という仕事に違和感がないのであれば、百貨店の外商は優れた選択肢になりえます。

 

わたしはやめてしまいましたが、外商には20年選手、30年選手もざらにいます。それだけ続けられる理由があるということです。

 

 

営業自体に抵抗がないのであればぜひチャレンジしてみてください。

 

この記事があなたの決断の一助になることを願ってます。

 

 

 

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