- 靴が好きというだけで紳士靴の販売の仕事を始めてもいいんだろうか?
- 今はぜんぜん違う仕事をしていて、30代で販売は未経験なんだけど…
- 靴の販売員ってどんな人が多いの?
未経験の仕事に転職しようと思うと不安がつきものですよね。
この記事を読むと、紳士靴の販売員には「靴が好き」が大切であること、30代未経験でもOKなこと、そして靴の販売員にはどんな人が多いのかを知ることができます。
わたし自身が40代未経験で紳士靴の販売の仕事をしているので信頼性はあるかと。
基本的には紳士靴の話ですが、婦人靴にも通じる内容ですので、靴の販売に興味がある人はぜひ読んでみてください。
事に興味があるならやってみるべき理由
靴が好きであれば靴の販売の仕事をやっていくことができます。少なくともその素質があります。
なぜなら靴の販売の仕事は靴が好きであることが非常に大切だからです。
よく「好きなことを仕事にしてはいけない」という話も聞きますが、靴はその例外かと。そのことを説明します。
靴の販売の仕事は技術的な側面が強い
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いちばん大きな理由はこれですね。靴の販売の仕事は、洋服などの販売とくらべて、技術的な側面が強いということです。
ここであなたが男性ならお聞きしたいのですが、ひょっとして靴の職人みたいな仕事に憧れがありませんか?
本当は販売よりそっちの仕事のほうに興味があるんだけど、実際に職人になるのは難しいし現実的ではない。だから販売の仕事を考えた、というところはありませんか?
なかったらゴメンナサイですけど、わりと「靴が好き」という人にはそんな人も多いですからね。
で、何が言いたいかというと、靴の販売職は、職人ほどではないにせよ、技術的なことに触れることが多いのです。
その技術とは・・・もうお分かりですよね、フィッティングとシューケアです。
靴のフィッティング
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靴の販売における最大の技術は「フィッティング」です。
安売り店は別にして、一般的な紳士靴の場合、フィッティングが不可欠です。デパートや専門店で、いすに腰かけたお客様の足元で靴ひもを結んでいる姿を見たことがある人もいるでしょう。
フィッティングにはさまざまな知識が必要とされます。
- 製法による靴の特性
- 正しい足の計測のしかた
- 見るべきところ、触るべきところ
- 歩くときの靴の状況
- 合わないときの合わせ方
それぞれが非常に奥深く、すぐに身につくものではありません。お客様によってもぜんぜん違います。
これらは長年にわたって知識や経験を積み重ねていくことによってだんだんと習得していくものなのです。
シューケアの技術
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フィッティングに続く大事な技術がシューケアです。
靴の販売はシューケアと切っても切れない関係です。お手入れの知識なしに紳士靴を販売することはできません。それくらい大事。
洋服だとブラシをかけて終わりかもしれませんが(違っていたらすみません)、靴の場合はお手入れにも複雑な工程があります。
- 馬毛ブラシで汚れを落とす
- クリーナーで古い靴クリームを落とす
- 靴クリームをぬる
- 豚毛ブラシでみがく
- クロスで仕上げ
シンプルに言うとこんな感じですが、実際はどれくらいの量を使うとか、どれくらい磨くとか、ワックスや防水スプレーはどのタイミングで使うとか、知っておくべきことが山のようにあります。
これらをお客様に説明できて初めて満足してもらえる販売ができるのです。
靴の知識の学び自体を楽しめる
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靴の好きな人はフィッティングやシューケアの技術を楽しんで学ぶことができます。これが好きであることの重要性です。
靴の販売の仕事を始めるといろいろな場で学ぶ機会があります。
わたしも日本の某靴メーカーの工場や海外メーカーの販売店に行ったことがありまして、これって靴好きな人にはたまりません。靴に関する知識がふえていくのが控えめに言っても最高です。
このあたりの内容は会社によって違うかもですが、好きなことを学んでいける楽しさが紳士靴の販売の仕事にはあるんですよね。
シューフィッターの資格を目標にすることもできる
靴好きな人ならだれでもあこがれるシューフィッターの資格。
靴の仕事をしているとやっぱり憧れるんです、シューフィッターとかさらに上のバチェラーとか。
あんなふうになれたらいいだろうなと思います。
試験を受けるには数年間の実務経験が必要ですが、そういう資格を目標にして仕事をがんばることができるのも靴の販売員のいいところですね。
紳士靴の販売、30代未経験でも大丈夫
未経験でも30代なら大丈夫です。
何度もいいますが、わたしは40代未経験で始めてますからね。
(※ただし、その後の人間関係で崩壊)
人と接することが致命的にきらいというのでなければ30代未経験でも平気です。
靴が好きという気持ちを知識の習得につなげ、それをお客様に伝えてあげればきっと喜んでもらえます。
お客様も靴好きな人が多いですし、中には販売員顔負けのような人もいますから、教えてもらうつもりで接していれば勉強にもなります。
紳士靴販売員はどんな人が多い?
自分のいた店や他のお店、取引先、メーカーの人を見ると、いちばん多いのは40代でした。
これは個人的印象ですが、わりと素朴な人が多いように思います。どちらかというと地味目な人?
自分のいた会社だけでなく、他のお店も見てのことなので大きくは外れていないかなと。まじめでおだやかな人が多い感じでした。
紳士靴の販売の求人を探すときに大事なこと
もしあなたがこれから紳士靴の販売の仕事にトライしてみようと思うのなら、そのときにやっておくべきことがあります。
それはお店を前もって見ておくことです。
なぜお店を見ておくのかというと、
- 販売員の様子
- お客様の数
この2つを知っておいたほうがいいからです。それを説明します。
販売員の様子を見る
これは、どんな販売員がいるか、どんな雰囲気で働いているか、を知っておくことです。
販売員がダレた感じでなく、キビキビと動いている店を選ぶことをおすすめします。
お客様の数
お客様が多くて忙しそうなお店のほうがいいです。
というのも、お客様が少ないとこのようなことになるからです。
- 待ちぼうけで突っ立っているのがツライ
- 売り上げが少ないと余計ないざこざが起こる
1は説明するまでもありませんね。平日の紳士靴のお店にはありがちですが、お客様が来なくて待ちぼうけということがよくあります。
たまにならともかく、ずっと続くとツライです。
そして忘れてはならないのが2です。いざこざって何?と思うかもですが、
お客様が少なくなると「販売員同士での売上の取り合い」が起こる可能性があるのです。
販売員に予算(ノルマ)がある店ではこれが起こりえます。これ、けっこうシビアです。
ですからそんなことにならないためにも、悪いことは言いません、できるだけお客様の多いお店を選びましょう。
少なくとも土日はそれなりのお客様が来ているお店を選ぶのがベターです。
靴の販売のお店、会社を探すなら
転職サイトを利用する方法もありますが、非公開求人を多数抱えている転職支援サービス、それもアパレル業界に特化した「ファッショーネ」というサービスがあります。
ファッショーネの大きな特徴はこの2つ。
- アパレル業界に特化している
- ショップ見学がある
求人サービスにはいろいろありすぎてどこを選んでいいか分からないですよね?でも靴の販売の仕事を探すのなら、ファッショーネは上記の2つの特徴からしても最適です。
アパレル業界に特化していること
アパレルというと洋服だけを考えがちですが、洋服以外のアイテムも取り扱っています。
専門的なアイテムの経験を深めたい方
インナーやかばん、その他小物アイテムなど様々な分野で、ご自身が経験されたきたお仕事でより専門性を高めるお仕事を探されている方がこのタイプ。企業様も採用に苦労されるため、まずは弊社サービスなどアパレル専門転職支援サービスにご依頼をいただくことが多いのもこのタイプです。募集がそこまで多くないため、まずはご登録されて求人が出るのを待ってみてはいかがでしょうか。
~ファッショーネ公式サイトより引用
「ご自身が経験されてきたお仕事で~」と書かれていますが、未経験の方でも相談にのってくれます。
ショップ見学がある
これはファッショーネに仮登録した後の流れです。
~「ファッショーネ」公式サイトPC版より引用
STEP3の「ショップ見学」がポイントですね。ここでしっかりと現場を見ておいてください。
自分ひとりでお客様のふりをして見に行くより、アドバイザーの人といっしょに行ったほうが得られることも多いでしょう。
このメリットをぜひ生かしてください。
販売こそ好きなモノを扱うべき
販売の仕事にはきついこともたくさんあります。つらくてもうやだなと感じることもあるでしょう。
でも、きっと、「靴の仕事をしていること」には誇りを持っていられます。
それは「好きなこと」を選んでいるから。それが大事なんです。
ここで最後に「夢をかなえるゾウ」という本の中から一節を紹介します。
「繰り返すで。仕事は作業や。せやから、自分が仕事で幸せになりたかったら、自分が一番好きな『作業』を選ばんといかん。どんだけでも続けられる一番好きな『作業』を仕事にするんや。それが仕事の正しい選び方や」
~「夢をかなえるゾウ」より引用
靴の販売において「靴が好き」というのはとても大事な要素です。
靴が好きで靴の販売の仕事に興味を持っているというのなら、ぜひチャレンジしてみてください。
あなたが胸ポケットにシューホーンをさして、さっそうと仕事をしているときが来るのを願っています。
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