- 3年ほど続けたけど、今の仕事は自分に向いてない
- できることならやめたい。でもやめたら収入がなくなる
- 向いてない仕事でも続けることに意味があるのかもしれないし・・・
向いてない仕事を続けるべきかどうかというのは——特に内向的な人にとっては——人生最大の問題のひとつですよね。
ここでは、向いてない営業という仕事を25年続けたわたしが、続けた結果どうなったか、どう感じたかということを正直に伝えます。
あなたがこれから先どうしたらいいかの答えを出すためのヒントになると思うので、ぜひ読んでみてください。
向いてない仕事では人は成長しない
わたしの経験から得た結論を最初に伝えます。
向いてない仕事をがまんして続けても成長することはありません。
・・・すみません、出だしから後ろ向きな話で。
たぶんこれ、一般的に言われていることとは違いますよね?
- 向いてない仕事でもやり続けることで成長していく
- 向いてない仕事をいかに乗りこえるかを考え、行動することで苦手を克服できる
- 向いてない仕事もやがて慣れ、ふつうにできるようになっていく
というのがおそらく世間一般的に言われていることですよね。
もちろん、これらをすべて否定するつもりはありません。続けることは大事だし、問題解決のために考え、行動することは大切です。
わたしもそう思って続けました。「営業ほど成長できる仕事はない」という言葉を信じ、たくさんの本を買い込み、いろいろ試してみました。自分なりに努力はしたわけです。
でも、
25年続けても、向いてないという気持ちはまったく変わらず、あれだけいろいろやってみたにもかかわらず、営業に向かう自分の気持ちが変わったとはぜんぜん思えませんでした。
3年、5年、10年、20年・・・何年続けようが、気持ちは最初と変わらなかったのです。
向いてない仕事を辞めるべきタイミング
今になって思えば、営業の仕事をやめるべきタイミングがありました。
パワハラ上司にボロボロにされた30代
正確には30代半ばです。
景気が悪くなって会社の業績が悪化、組織はガラリと変わり、わたしは悪名高いパワハラ上司の部署に配属されてしまいました。
ここからは思い出したくもないことばかりです。
うつの一歩手前くらいまでに追い込まれ、毎日鉛を引きずっているような気持ちで、ガックリと肩を落として出勤していました。
会社に行くのがいやでいやでしょうがなかった。やめたいと毎日思ってました。
でも、辞められませんでした。
なぜなら、この年で辞めたらもう他に仕事がない、と思っていたから。
だから、逃げ出したいくらいにイヤなのをがまんして、毎日、何年も会社に行っていたのです。
でも今になって思えば、そんなにがまんしてまで行くことはなかった。そのがまんする力を他の仕事をさがすことにあてるべきだったのです。まだ30代だったうちに。
営業から異動した40代
その後の人事異動でその上司は去り、おかげでパワハラの嵐からは解放されました。
でも、「向いてない」という思いは変わることがなく、このままではいけないと異動の申請をし、40代後半にさしかかったときにようやく営業から去ることができたのです。
営業のノルマがつらい?そんなあなたはノルマなしの仕事があることを知るべきだ
営業をやめることができたのは人生における最大の変化でした。これを境に生活も変わり、新しいことを始めることもできました。
なので結果としては正解に違いないんですが、でも、それでもあえて言ってしまうと、
ちょっと遅かった。
もっと早く行動するべきでした。
向いてない仕事を続けると自分自身が削り取られていく
向いてない仕事を続けて、それが克服できればいいですが、もし克服できなかったら、半永久的に「向いてないという思い」を抱えて働いていくことになります。
3年、5年という期間ならまだいいのかもしれません。
でもこれが10年、20年となったらどうでしょう?
ひとつ言えることは、向いてないという思いを抱えながら続けていくことは確実にあなたをむしばんでいきます。
向いてないと思いながら長い間仕事を続けることで、あなたの大切な部分が奪い去られていきます。それは夢であったり、気力であったり、エネルギーであったりします。
抽象的で分かりにくいかもしれませんが本当です。その年齢になってようやく気づくのです、失ったものの大きさに。
「向いてない仕事を続ける」ということがどういうことなのか、取り返しのつかない年齢になって初めて気づくのです。
40代50代になってまだ「向いてない仕事」という状態はキツイ
わたしがここで伝えたかったことは、40代や50代になってまで、「この仕事は自分に向いてない」なんて思う状態は、人生としてかなりキツイ、ということです。
だってそうですよね?そんなふうになりたい人はきっといないはずです。カッコ悪すぎですよね。
でも実はこれって、誰にでも起こりうるんです。
基本、日々をなんとかやり過ごすことが中心。
そうやってだましだまし頑張ることはまちがいではありませんが、それをくりかえしている間に年月はすごい速さで過ぎ去っていきます。
そして気がついたら・・・50歳。
というのはわたしです。本当にどうして自分がこんな年齢になっているのか、いまだに信じることができません。
本来なら20代くらいの人が口にすべき「向いてない」をいまだに抱えて仕事をしていることがくやしくてなりません。いったい自分は何をしてきたのかって。
このことを知ってほしくて書いています。
やりたいことがあるなら今行動を起こすべき
あらためて以下を自分に投げかけてみてください。
- 向いてない仕事は克服できそうですか?
- 今のまま「向いてない仕事」を続けて自分は変われると思いますか?
- 今の仕事をこの先20年続けても後悔はありませんか?
もしこの問いにYESと答えられるなら続けてみてもいいと思います。
でも、そうでないのなら、
10年後、20年後も同じように感じている可能性があります。今と同じように「自分に向いてない」と感じながらしょうがなく続けている可能性があります。
そうなったら本当に悲劇です、冗談じゃなく。
わたしが薄々感じている(でも必死で打ち消そうとしている)、「自分の人生は何だったんだ・・・?」という状態になりかねません。
そうならないためにも、
状況を変えるための行動を始めることを強く勧めます。
好きなことの中にヒントはある
やりたいことがある人はそれに向かって進むべきです。どんな小さなことでもいいので自分のやりたいことに関連することを始めたらいいし、自分だけでできないようなことなら、その仕事をしている会社を調べることから始めてみてはいかがでしょうか。
そうでない人、やりたいことがまだはっきりしないんだよね、という人は一度自分の好きなこと、あるいは子供のころ好きだったことをふりかえってみてもいいと思います。
好きなこと、好きだったこと、感動した本、感動した映画、音楽、感動した出来事・・・そういったことの中にヒントがあるはずです。
——ということがこの本に書かれています。
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『あのう、僕は他人のせいにするつもりは全然ないんですが、自分の好きな分野が今一つ見つからないんです。そういう人はどうやって好きなことを見つければいいですか?』
何もあまり深刻に考えなくていい。処方せんは自分の好きなことを日常的に少しずつやることだ。小さいころから自分が好きだったことを思い出して、それをやってみることだ。思わぬところから自分の人生のヒントを見つけるだろう。
~『ユダヤ人大富豪の教え/本田健』より引用
これ、すごくいい本です。タイトルから想像してしまいそうなお金持ちになるためだけの本と考えると軽く裏切られます。普通に感動する場面もあり、興味のある人はぜひ読んでみてください。
自分のことを知っておく
もしあなたが今の仕事から他の仕事に転職することも考えている、というのなら、自分がどのようなタイプの人間かをしっかりと理解し、具体的に言えるようになっておいたほうがいいです。
その際に役に立つのが大手求職サイトリクナビNEXTの『グッドポイント診断』です。
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特徴はその設問数の多さ。膨大な数なのでたぶん30分くらいかかります。それだけに診断結果も具体的で、他の人に自分自身を説明する際にも非常に役に立ちます。
これからの人生を自分主体で生きていくためにも、自分のことを客観視することはきっと必要になってくるので、一度この『グッドポイント診断』を試してみてください。もちろん無料です。
診断を受けて、何かヒントになるようなことが得られるとさらにいいですね。
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10年後20年後に後悔しないためにも「今」行動する
最後に大ベストセラー『金持ち父さん貧乏父さん』の一節を紹介します。
私はよく、「いま毎日やっていることの行きつく先はどこですか?」という質問をする。かごに閉じ込められたあの小さなハムスターのように、請求書の支払いのために毎日懸命に働いている人たちは、そのつらい労働が自分をどこに運んでいくか考えたことがあるだろうか?将来に待っているものが何なのか、考えたことがあるのだろうか?
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ファイナンシャルインテリジェンス(お金の知識)について書かれた本ですが、生き方を考える上でとても大事なことを教えてくれます。
これはお金のことにかぎらず、誰もが一度しっかりと考えた方がいいのではないでしょうか。
恐れるべきは、「向いてない」「やめたい」と思っているにもかかわらず、そのままズルズルと時間だけが過ぎていくことです。
もしあなたが今の仕事を「向いてない」「やめたい」と感じているのなら、今、この瞬間から次に向けての行動を開始してください。
なぜ「今」かというと、「明日」じゃきっともう忘れているからです。それはあなたが悪いわけじゃなく、誰もがそうなんです。
先延ばしにしているかぎり、未来は今の延長線上にあります。
40歳、あるいは50歳になってから、自分は20代30代にいったい何をしていたのだろう、なんてことにならないためにも、どんなに小さくてもいいので「今」行動を始めてみてください。
どうかそれがあなたの未来を変えるきっかけになりますように。
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